ポップインサイトで「開発力」の価値が最大化されている理由


kaihatu

「運用で(あるいは現場で)カバーする」という表現を耳にしたことがあるビジネスマンの方は決して少なくないことと思います。

業務環境が整備不足の状況であっても、期待されている水準の仕事を達成するために運用チームが背伸びして努力する、という意味で使われることが多い言い回しです。

「作り手の顔が見える」システムがもたらすメリット

以前私が上海で勤めていた、市場調査を専門とするある企業では、いろいろな不具合を「運用でカバーする」という体制が当たり前になってしまっていました。

たとえば、調査管理用の内部サイトは場当たり的な機能追加を繰り返した結果いたずらに膨れ上がっており、「必要な機能がどこにあるのか」突き止めるのに、複数人の同僚に相談しないといけないということもざらでした。

その複雑怪奇なシステムを理解しているごく少数のスタッフのところに質問が殺到し、質問する側にとってもされる側にとっても業務効率の非常に悪い状態が長く続いている様子でした。

本来であればすぐに改善されなければならない状況にもかかわらず、事態が動く気配すらなかったのは一体なぜか。

驚くべきことに、システムに関する意見・質問を、社内の誰に伝えるべきなのか、どのスタッフも知らなかったのです。


ポップインサイトで調査運用の仕事を始めた際、最も感動したのは、農作物ではありませんが「作り手の顔が見えるシステム」が、誰の業務を妨げることもなく、ただ純粋に会社を力強く支えていたということです。

以前の記事でもご紹介した通り、ポップインサイトの開発チームはユーザ=運用チームの視点を共有しながら開発を進めており、現場の要望を細やかにくみ取り、開発の材料としています。

その過程で、当然ながら運用チームと開発チームの間にはコミュニケーションが生じています。両チームは互いに互いの「顔を知っている」のです。

 

「現場のスタッフがシステムの作り手の顔を知っていて、そこにアクセスすることができる」

 

このことは業務上高い効率性を生むだけでなく、運用チーム、つまり現場の士気にも大きく関わっています。

先ほどの上海の会社では、システムに対する罵詈雑言は日常茶飯事でした。ストレス発散のための悪口も、改善につながる可能性が閉ざされた中では疲労感を蓄積する結果しか生みません。

ポップインサイトの職場環境はそれとは好対照です。運用チームの意見はシステム改善の糧となり、スムースに開発チームとやり取りされ、前向きに活用されています。

ここでは「現場の意見に耳を傾けた結果、実装コストはそれほどでもなくても、現場の圧倒的な満足感を生んだ例」を、差し支えのない範囲でご紹介します。

 

低い実装コストで圧倒的な現場満足感を実現した例

【Before】

今では洗練されたものとなったポップインサイトの調査管理システムも、サービス開始当初は人力に拠る部分が大きいものでした。

たとえば、動画内容をチェックする際には、どの動画をチェックすればよいかについて指示を仰ぐため、社内の「それっぽい人」に声をかけながら調査担当者を探し出し、調査担当者が見つかったら口頭で確認する、というプロセスが踏まれていました。

 

【After】

その様子に気付いた開発チームはすぐに、

  • 調査ごとに、調査担当者のイニシャルを表示する
  • 動画単位で調査の進捗が一目見てわかるリストを作成し、スタッフがアクセスできるようにしておく

という対応策を取りました。

実装コストとしてはそれほど大きいものではありませんでしたが、日ごろから運用チームの意見をヒヤリングし、また自身も運用に携わっている開発チームならではの細やかな配慮が功を奏し、業務効率は文字通り劇的に改善しました。

 

 システムの力で不要な対人ストレスをカット

得られた効果はそれだけではありませんでした。この改善により、運用チーム内の雰囲気もより良いものとなったのです。

事後的に分かったことですが、実は動画のチェックを行うスタッフは、調査担当者にどの動画をチェックすればよいかを確認する際、ためらいを感じていました。

調査担当者は時にほかの業務に追われて「忙しそう」に見え、声をかけて邪魔をするのが精神的な負担になっていたのです。

一見大したことのないストレスでも、日々の業務で避けられないルーチン上に存在し続ければ、業務環境の悪化につながりえます。

それほど大きくない実装コストで、経営レベルの重大な問題ともいえる「職場ストレス」を軽減、回避することができるとすれば、これほどROI(Return On Investment)の高いことはありません。そして、「ユーザの視点を重んじる」という姿勢が、こうした「現場に息づく、有意義な開発」を可能にしているのです。

 

「ユーザ視点をもっと身近に」をミッションとするポップインサイトは、その内側においても、ユーザ視点を忘れることのない組織運営を心掛けています。


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木原将太

木原将太

株式会社ポップインサイト リサーチマネージャー。京都大学大学院中退後、外国政府機関、上海勤務等を経て現職。同社サービス初期からテスト運用を担当。


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