Blog
ブログで学ぶUX

Webコンサル歴10年目の私が選ぶ、UX改善を行う上で絶対読むべき本9選

2006年の学生ベンチャーの立ち上げに参画してから、何らかの形でWebマーケティングにおけるユーザビリティやUXを考えるようになり、早いものでもう10年の月日が経ちました。

そんな節目を迎えるにあたって、多くの先人の知見・経験によって学ばさせて頂いたことに改めて感謝しつつ、「特に参考になった」と思う書籍をまとめます。これから新たにユーザビリティ等を学ぶ方の参考なればとても嬉しいです。

「UXの心構え」として参考になる4冊

リクルート「創刊男」の大ヒット発想術


リクルートで「じゃらん」や「フロム・エー」など10以上のメディアを立ち上げたくらたまなぶ氏の書籍。リクルートというとマーケット選びやチャネル開拓などの「左脳的な強さ」が際立つ印象がありますが、徹底的な理解を通じて「利用者の不(不満、不安など)」を洗い出すアプローチや、何百人との接触の中でいかに「炭鉱のカナリア(利用者心理だけでなく、どうすればいいかも分かる感覚の鋭い人)」を見つけるかといった、立ち上げにおける泥臭い苦労・こだわりがとても参考になります。サービス立ち上げにおけるUXを語る上で、欠かせない良書です。


【PR:解説動画付き:無料ダウンロード】ユーザビリティテストの基本もご覧ください>>
数あるUXリサーチ手法の中でも最初に始めやすい「ユーザビリティテスト」の「基本的な設計・実査・分析の流れ」と「実施の進め方や注意点」を解説します。


ユーザ中心ウェブビジネス戦略


前職であるビービットの書籍。いかにユーザ基点をぶらさずにプロジェクトを進めていくかという点について、同社の数百以上のコンサルティングで培ったノウハウが非常によく整理されています。「良いこと言ってるが、実践できない理想論」ではなく、実際に現場で行い成果を上げ続けている方法論であり(もちろん実践することはそう容易ではないですが)、一部を取り入れるだけでも有効です。

リーンスタートアップ


スタートアップ界隈では知らない人はいないほど一世を風靡した書籍。「いかに早く、スケールするビジネスを立ち上げるか」というテーマではありますが、Webサービス開発や新たなマーケティング手法の立ち上げなど、様々な現場で指針になります。

超明快!Webユーザビリティ


アメリカにおけるWebユーザビリティの権威の一人スティーブクルーグの処女作の大幅改訂版。「ユーザビリティとは何か」という基本事項から、「なぜユーザビリティを考える必要があるか」「現場でユーザビリティ改善プロセスを回すためにどうすればよいか?」という問いに対して、完結に説明されています。なお、ユーザビリティ改善プロセスに関しては、第二作「Rocket Surgery Made Easy」で詳述されており、英語ですが平易で読みやすいので、是非チャレンジして欲しいです。


【PR:解説動画付き:無料ダウンロード】ユーザビリティテストの基本もご覧ください>>
数あるUXリサーチ手法の中でも最初に始めやすい「ユーザビリティテスト」の「基本的な設計・実査・分析の流れ」と「実施の進め方や注意点」を解説します。


画面設計やUI設計の実務で参考になる5冊

ヤコブ・ニールセンのAlertbox そのデザイン、間違ってます


アメリカのWebユーザビリティの第一人者ヤコブ・ニールセンの人気ブログを書籍にまとめたものです。出版は2006年でPCサイトを中心とした内容ですが、いまだ色あせない基本的なトピックが紹介されています。なお、本を買わなくても、イード社が運営するU-site(https://u-site.jp/)で最新エントリーも見れるので、本も買いつつ、こちらもウォッチすることをオススメします。

ウェブ・ユーザビリティ ルールブック


前職ビービットの処女作。「ユーザ中心ウェブビジネス戦略」が理論やプロセスを中心に説明しているのに対して、この本は「リンクの色」「ナビゲーションの置き方」といった「UIレベルのユーザビリティ」に完全特化した内容になっています。Alertbox同様にPCサイト中心ではありますが、内容としてはそのまま使える考え方も非常に多く、デザインや画面設計を行う人には必ず何度も読んで、血肉にしてほしい内容です。また、この本に紹介されていない細かなTIPSはユーザビリティ実践メモ(http://www.bebit.co.jp/memo/)でコラムとして掲載されており、こちらも非常に参考になります。(ビービット入社時には、全ページを印刷して繰り返し読みました。懐かしい^^)

シニアが使いやすいウェブサイトの基本ルール


ユーザビリティランキングのトライベックストラテジー社と、シニアユーザビリティで有名なマミオン社の合同作。60歳以上の「シニア・ユーザ」へのユーザビリティテスト経験から、レイアウトやナビゲーションなどUIレベルで重要なポイントが紹介されています。最近特に「シニアにとって使いやすくしたい」という要望は増えており、最低限の知識としては必ず抑えておきたい本です。

ノンデザイナーズ・デザインブック


名称通り、「デザイナーではない方」であっても覚えておくべき「分かりやすいデザイン的なルールをまとめた本。めちゃくちゃ分かりやすい実践例とともに、「近接・整列・反復・コントラスト」などの基本的な概念や細かなテクニックが紹介されている。Webデザインやアプリデザインだけでなく、日々の資料作りでも参考になります。

デザイニング・インターフェース


インタラクションデザインの様々なパターンを紹介している本。「オーバレイ(クリック等の挙動で、ページ遷移せずにコンテンツ表示する方法)は、どのようなケースで有効で、どのようなNGパターンがあるか」などが体系的にまとまっています。ユーザビリティ課題やUX改善における打ち手を検討する際に、これらを知っておくと「打ち手のアイデア」が出やすくなり、ぜひ抑えておきたい一冊です。

【無料Ebookダウンロード】ユーザーテスト/ユーザビリティテストの基本

数あるUXリサーチ手法の中でも最初に始めやすい「ユーザビリティテスト」の「基本的な設計・実査・分析の流れ」と「実施の進め方や注意点」を解説します。

投稿日: 2016/12/21 更新日:
カテゴリ: UX改善