サイト改善・最初に手を付けるべきこと


今年はWebサイトをなんとかする!という社長の鶴の一声でWeb担当者になり、サイト改善を命じられたあなた、いったい何から手を付ければいいの?検索しても情報が多すぎて整理できない・・・と困っていませんか?
サイト改善をはじめる際、大切なのは「今の状態を把握すること」。サイト改善の基礎となる現状把握について、考え方や基本的な項目などを解説します。

サイト改善のよくある失敗パターンと成功事例

Webサイトの改善や活用が上手くいかないと悩む企業には、共通の失敗パターンがあります。

<よくある失敗パターン>

・根本的原因が不明なまま適当に施策を実施する
・とりあえず真似する
・よく考えずに大金をかけてデザインだけをリニューアルする

このように場当たり的な対応を繰り返すことで、成果があがらないのに費用だけがかかり、「Webサイトは役に立たない」と判断されてしまっているケースが多くあります。

【事例】たった2箇所の改修で問い合わせが8.95倍に

その一方、たった2つのポイントを改修しただけで、サイトからの問い合わせを9倍近くまでアップさせた事例もあります。

<成功事例>
旅行商品販売サイトで、アクセス解析とユーザビリティテストを使った現状分析を行い、ボトルネックを特定しました。アクセス解析ではサイトのどこでユーザが大きく離脱しているかを数値として把握、ユーザビリティテストではそれを深堀りする形で原因を特定していきました。その分析をもとに
・「問い合わせボタンを大きくする」など商品ページから問い合わせページへの動線の改修
・「入力項目を減らす」など入力フォームの改修
という2つの軽微なサイト改善を行った結果、問い合わせが8.95倍になりました。

出典:株式会社グラシズ

この失敗パターンと成功事例の大きな違いは「現状をきちんと把握した上で、的確な改善ポイントを見つけ、施策として実施できたか」という点。今、上手くいっていない要因がわからなければ、やみくもに手を打っても効果はあがりません。また、大きなリニューアルに取り組むことだけが、サイト改善ではないのです。

最初の一歩は「今の状態を把握する」

では実際に、サイト改善にはどのように取り組んでいけばよいのでしょうか。

サイト改善の流れ

サイトの改善は下図のような流れで進めていきます。

このような改善のサイクルを回すことで、Webサイトの成果をアップしていきます。冒頭の事例のように、一気に改善されるポイントが見つかる場合もありますし、小さな改善を積み重ねて全体の成果があがっていく場合もあります。

すべては現状分析からはじまる

サイト改善の一番最初に行うことは、今の状況を把握すること(現状分析)です。サイトの目標に対して、現状は未達だからこそ改善するわけですが、未達の原因(課題)を洗い出すためには、今の状態を知らなければ始まりません。

最初に把握したい基本的な項目と調査方法

しかし、ひとくちに現状分析といってもその間口は広く、いったい何を把握すればいいのか迷ってしまうことも多いはず。ここでは、最初に把握しておきたい基本的な項目と調査方法を紹介しておきます。

1.どれぐらい見られている?

項目:PV、UU
調査方法:アクセス解析
Googleアナリティクスなどのアクセス解析サービスを利用して、現状のページビューやユーザー数を把握します。期間を指定して、以前より減っているのか、増えているのかなど、全体の傾向を確認しておきましょう。
(例)ある時期から急に落ち込んでいる→季節性の要因や何か変化したことがあるか?

2.誰に見られている?

項目:ユーザー属性
調査方法:アクセス解析
性別や年齢層など、どのような人がサイトを訪問しているでしょうか?想定しているユーザーと合っているでしょうか?また、新規ユーザーとリピートユーザーの割合はどうでしょうか?アクセス解析ツールで確認します。
(例)30代男性をメインターゲットとする雑誌のサイトなのに女性の訪問比率が高い→ターゲットに好まれるコンテンツがない?

3.どうやって見られている?

項目:デバイス
調査方法:アクセス解析
PC、スマホ、タブレットの中で、どのデバイスを利用して閲覧している人が多いでしょうか?それぞれの割合を、アクセス解析を使って把握してみましょう。
(例)個人向けサイトなのにスマホでのPVの割合が低い→スマホサイトが使いにくい?

4.いつ見られている?

項目:時間や曜日
調査方法:アクセス解析
どのような時間帯や曜日にアクセスが多い、または少ないでしょうか?訪問数の多い曜日や時間帯からある程度ユーザー像を想像する手がかりにもなります。アクセス解析を使って確認します。
(例)昼休みに訪問数が多くなる→更新のタイミングは合っているか?

5.どこから来ている?

項目:流入経路
調査方法:アクセス解析
検索エンジンやSNS、他のサイトなど、どこから訪問者が来ているかをアクセス解析で確認します。流入元を調査することで、現在サイトに来ているユーザー像を把握します。
(例)検索エンジンから来ているユーザーの比率が多い→検索ユーザーの目的に応えて成果につながる構造になっているか?

6.何を求めてサイトに来ている?

項目:流入キーワード
調査方法:アクセス解析、サーチコンソール
検索で使われたキーワードをアクセス解析やGoogleサーチコンソールの検索アナリティクスを使って調査することで、訪問者が何を求めてサイトに来ているかを把握します。
(例)「[商品名] 使い方」のキーワードでの訪問が多い→すでに商品を認知し、購入検討しているユーザーの知りたい情報が見つけやすい場所にあるか?

7.どんなふうに見られている?

出典:クリックテール

項目:サイト内の行動
調査方法:アクセス解析、ヒートマップツール
どのページから入って(ランディングページ)、サイト内をどれぐらい回遊しているか、目的のページにたどり着いているか、どのページで離脱しているかなど、サイト内でのユーザーの行動を把握します。サイトの現状を分析するための最重要項目です。アクセス解析に加えてヒートマップを使うと、1ページ単位でどこがクリックされているか、どのあたりで離脱しているかなどさらに詳しく把握することができます。

(例)商品特徴ページから購入ページへ到達せずに離脱している→購入ページへの誘導はわかりやすいか?

ヒートマップツールを使った分析について
ヒートマップツールを使った分析については、ヒートマップツールで分かること・分からないことの記事で詳しく解説しています。是非合わせてご覧いただけると幸いです。

基本的な項目を把握したあとは?

これらはごくごく基本的な項目ですが、現状分析を進めるための基礎となります。まずはざっくりと全体像を把握し、ボトルネックとなっていそうなポイントを見つけましょう。その後、

・基本的な項目をさらにセグメント分けしてアクセス解析で分析する
・アンケート、インタビューなどを利用し、データと実像が合っているかを裏付ける
・ユーザビリティテスト(ユーザテスト)で、ボトルネックとなっている箇所の理由を分析する

というように、さらに深堀りして現状分析を進め、解決すべき課題を絞り込んでいきます。

感覚的に把握するのではなくアクセス解析による「数値」と、ユーザビリティテスト等による「生の声」を組み合わせることで実際の姿をより深く理解できますし、「どのように改善すればいいか」という施策に結びついていきます。

ユーザビリティテストについて
ユーザビリティテストについては、ユーザビリティテストはなぜ重要かの記事で詳しく解説しています。是非合わせてご覧いただけると幸いです。

施策を出すための現状分析であることを忘れずに

現状分析は大変な作業のため分析して満足してしまうケースもあります。課題を洗い出して改善施策を出すために行っているということを忘れずに作業を進めましょう。

現状分析からボトルネックを発見し、それを改善する施策を実施すれば、ほんの小さな改修でも大きな成果を出すことができます。サイト改善の第一歩を踏み出して、Webサイトを大きく成長させてください。


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株式会社ポップインサイトの公式キャラクター、ポップくんです。ユーザビリティやユーザテストをはじめとして、Webマーケティング全般にわたり、皆様に役立つ情報を発信してまいります。
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