ぐるなび・食べログで「読み方が分からない店舗」は選ばれない!?その裏にある5つのユーザ心理(調査動画付)


ビールのおいしい季節になりつつあります。飲み会の際にお世話になるのがぐるなびや食べログといったグルメポータルサイトです。

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飲食店の方にとっては「いかに自店を魅力的に見せられるか」、力の入れどころでもあります。
一方で、ポータルサイト上でどのようにお客さんが動いているかをうかがう機会はほとんどありません。アクセス情報は当然ながらポータルサイト側が握っていますし、実際にお客さんに「うちのページどうでした?」と聞くのも難しい。

ということで、今回は「食べログ」と「ぐるなび」のスマホサイトを対処に、3名構成でユーザテストを行いました。

※本記事の最後に、実際の動画へのリンクを用意しています。

 

ユーザテストで得られた仮説「店名の読み方が分からないとダメなのでは?」

 

各飲食店がしのぎを削るぐるなび・食べログの店舗一覧画面。
シズル感のある料理、雰囲気のある店内の写真が並んでいて、どの店舗も掲載に力を入れていることが良く伝わってきます。

しかし、ユーザテストを行ってみると意外な落とし穴が明らかになりました。
「店名にルビが無く、読めない」です。

さまざま想いのこめられた店名、その意気込みは素敵でも、お客さんに読み方が伝わらなければ主従が逆転しているといわざるを得ません。

予約や問い合わせの際、同僚や出席者と話し合う際だけでなく、「頭の中で検討する」段階でもその読み方が分かっていることは重要であり、選ばれるお店となるためにはぜひその読み方もユーザに伝わるようにしておくべきでしょう。

さて、「夢心結」と書いてなんと読むか、皆さんお分かりになりますでしょうか?

今回の調査、ユーザさんはその読みが分からず、つまづいていました。

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※実際のテストの様子です。当該箇所は以下の箇所から再生いただけます。
ID5327 (男性50代) の調査から得られた「インサイト」
ID5990 (女性20代) の調査から得られた「インサイト」

はっきり「読み仮名を書いてほしいですね」「ルビが欲しい」という発言が観察できますね。

 

「読みにくい店に行きたくない」は本当か、150名対象のアンケートで検証!

 

しかし、上記のような不満を漏らしたのは3名中2名。「読みにくい≒行きたくない」と断定するには早計と考える方もいらっしゃるかもしれません。

念のため「読みの分からない・分かりづらい店名の場合、行く気持ちはどうなるか」を149人に対してアンケートしてみました。

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出典: ポップインサイト調査 「難読店名と来店意志の相関について(有効回答数149)」

149名中72名と、約半数が「行く気が減退する」と回答しています。少なくともID5327とID5990だけの心理ではないようです。

主な理由として、

理由1.友人とシェアしづらい
「友人に紹介したくても名前が分からないため、場所で伝えなければならず面倒だと感じました。」(20代男性 東京都)
「待ち合わせする時に店の名前が伝え難いと、何かしらミスが起きそうだから。」(50代女性 東京都)
「みんなにメールとかで案内する場合に、変換できなかったり読めなかったりすると迷惑だから。」(20代 鹿児島県)

理由2.検討時に候補にあげづらい
「次回訪問するとき 、 難しい名前の場合 、その店の名前を覚えるのが非常に困難だからです。」(40代男性 大阪府)
「『トゥルヌッソル』というお店。フランス語らしいのだが、併記してあるカタカナもなじみがなく、読みにくく、覚えにくい。みんなで、ランチなどで名前を挙げていって、『どこにしようか』と相談するときなど、名前が出て来なくて、候補から落ちる。」(40代女性 大阪府)

理由3.後からネットで調べづらい
「例えば、街で見かけて興味を惹かれた場合、後からゆっくり検索して情報を得ようとしても、難しくなります。」(50代女性 滋賀県)
「店名が読めないと、いろいろインターネットで検索しづらいなど面倒だからです。」(40代男性 京都府)

理由4.自信を持って口に出せない
「その店の名前を言わなければならないシチュエーションが出てきたときに、恥をかきそうだから。」(40代女性 北海道)
「自分が思っていた店名が実際は違っていると他人に指摘されると恥ずかしいから。」(40代男性 宮崎県)
「肉を扱う専門飲食店だとは思うのですが、電話予約しようと思ってもいてもいつも何て読むんだっけと躊躇し辞めてしまう店があります」(40代男性 愛知県)

理由5.こだわりが強そうで、面倒
「なんとなく気難しい人が運営してる感じがするから」(20代男性 広島県)
「変な店主が居るかもしれない」(20代女性 千葉県)
「店主のこだわりが強く出ているような店名だと、食事の際にもあれこれと制約がありそうで忌避したくなります。長い外国語の単語で構成されたレストランなどは特に顕著で、従業員がどこかお高く止まっていたり、慇懃無礼だったりするイメージがあって、入る前から利用の候補外になることが多々あります。」(20代女性 東京都)

があるようです。「理由5.こだわりが強そうで、面倒」はネーミングそのものの問題になってしまいますが、その他の理由は「ルビをふる」など読み方をはっきりさせるだけである程度解決可能です。

本調査のお店「夢心結」の場合、ユーザはお店の料理には魅力を感じているようなので、店名の読み方までしっかり認知してもらうことでコンバージョンが向上できる可能性がありそうですね。

本記事の元となったユーザテスト結果を実際にご覧ください

本記事では「グルメポータルサイト」を対象に行ったリモート・ユーザテストの事例をご紹介しました。
実際にこの記事の元となったユーザテストの動画を皆さまにご覧いただける形で調整しております。

ID5990(20代女性)のテスト結果
ID5327(50代男性)のテスト結果
ID291(40代女性)のテスト結果

ちなみに、先ほどの「夢心結」は「まごころ」と読むそうです。(私もどう読むか分からず、見た瞬間は「ゆめごこち?」と勘違いしました)


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木原将太

木原将太

株式会社ポップインサイト リサーチマネージャー。京都大学大学院中退後、外国政府機関、上海勤務等を経て現職。同社サービス初期からテスト運用を担当。


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