ビービットで学んだ「ユーザテスト」の価値~実際のユーザを知ると、モチベーションが上がる


ユーザを知るとモチベーションがあがる

自社サービスやツールの「ユーザ」に会ったこと、どんな状況でどんな風に使っているかを事細かに聞いたことがある人は、どれぐらいいるでしょうか? 経営者やよほどオーナーシップが高い人を除くと、意外と自分のサービス(自分が担当したサービス)のユーザと直接接点がある人は非常に少ないのではないかと思います。 これは、すごく勿体ないことです。

実際に自分のサービスを使っているユーザに会い、「こんな風に使って助かっている」という声を聞くことはこの上ないモチベーションの源泉になります。

家庭用ミシンプロジェクトでの行動観察の話

ビービット1年目で、一番最初に「メインコンサルタント」として入ったプロジェクトは、ある家庭用ミシンメーカのWebサイト改善で、ミシン販売店舗への送客数を増やすというものでした。

正直に告白しますと、プロジェクトスタート当初、料理・裁縫などの家庭用スキルが皆無に等しい独身男性だった私には、ミシンに対して微塵の興味も知識ももっていませんでした。とは言え、コンサルタントとして高い報酬を頂戴している以上、成果をあげねばなりません。

クライアントに思いをヒアリングしたり、ミシン販売店にいって「実はこれから結婚する予定で、妻にプレゼントしようと思いまして…」などと適当な設定をつけて店員さんにミシンの良さを語ってもらったり、それらの色々とインプットを得て方針は着々と固まりましたが、「仕事として全力でこなす」という感覚です。

これらのインプットに基いた仮説のもと、1回目のユーザ調査は「ミシンを購入する人はどのようなきっかけで購入するのか」「その際にどのようにWebサイトを使ったかという行動全体を把握するのか」という目的で、既にミシンを購入したことがある人に対して実施しました。

1回目のユーザ調査(行動観察)をした段階で、私の中にあった「製品としてのミシン」という認識が、「思い出作りのためのミシン」という認識に大きく変わったことを今でもよく覚えています。 ミシンの購入者は、大体の場合が、子供が幼稚園や保育園に入園する際に、タオルや巾着袋を縫って用意する必要があることで購入を考えます。 母親のお古のミシンはあるのですが、昔のミシンは非常に重たく第二子を妊娠していると持ちにくかったり、操作が複雑だったりするため、新しいミシン購入が検討されるのです。 最近のミシンは非常に高性能で、ディズニーキャラクターのステッチなどを全自動で縫える機能が備わっているようなものもあります。このステッチの柄も、データがオンラインで販売されており、それを購入することで新しい柄が縫えるようになるという驚きのものです。

星の王子様に出てくる「ぼろきれのお人形」ではないですが、ミシンによりそれまでは世の中にあふれていた布地が、その家庭・その子にとって唯一オリジナルの手作りのタオルや巾着になる。子供が好きなキャラクターのステッチを追加することで、子供が喜び、それを見て親も嬉しくなる。 そのような情景が、実際にミシンを購入し使っている方とお会いするたびに、どんどん膨れてくるのです。

ミシンの「ユーザにとっての価値」が腹落ちすることで、「ミシンをもっと広げたい」というモチベーションがふつふつと湧いてきたのです。 本気で転職してミシンのマーケティングに全力を注ぐか!とい悩んだことを覚えています。

ウェブアンテナでの「顧客のプレゼン」

ビービットでのウェブアンテナ事業(効果測定ツール)でも、ユーザ(お客様)に触れることがチームのモチベーションアップに繋がりました。

アルコ社の黒須さんと話していた時のこと「この前、お客様を会社にお招きして、メンバー向けにアルコ社のサービスの良さを語ってもらったが、そのことで非常にメンバーのモチベーションが上がっていた」ということを聞きました。 これは素晴らしい取り組みであると思い、ウェブアンテナ事業責任者の三宅さんに進言したところ、すぐにビービット社内でも実施することになりました。

お客様をお呼びし、20人ぐらいの事業メンバーを集めた上で、

  • 普段どんな業務をやってるか
  • どんな背景でウェブアンテナを導入したか
  • ウェブアンテナ以外のツールも含め、どのように効果測定をしているか
  • ウェブアンテナがどう役に立っているのか

を1時間程度で語っていただきました。

その結果、エンジニアなど普段お客様に接する機会がないメンバーはもちろんのこと、サポートとして普段電話でお客様に接しているメンバーも「そういう風に使っていることは全然知らなかった」「自分たちのサービスがすごく役に立ってることが分かり、嬉しかった」と非常に好評で、第2回・第3回と企画が続いていきました。

普段、社内では経営者やリーダーたちが「自分たちのサービスはこう凄い」「こんな強みがあって圧倒的に良い」と声高に話していると思いますが、おそらく多くのメンバーの心には「あーそうなんだ」と、それほど響いていません。

これが、お客様に実際にお会いして、その口から「こんな状況でこれが良い」「これが本当に役立っている」と直接言って頂いた言葉に触れると、桁違いに印象に残り、自信が出て、嬉しくなり、モチベーションが上がります

 

ユーザを理解することが、モチベーションに繋がる

実際のユーザやお客様にお会いし、その背景や状況を知り、自分たちのサービスが「どう役立っているのか」を知ることは、事業を続けていく上でとても大事な取組みだと痛感しています。

弊社のリモート・ユーザテストでも、まだまだモニタさんの人数も少なく完全に期待に応えられているわけではありませんが、「商品の本当のユーザ」に絞って、その背景や行動を「実際の声」で知ることができます。 つい先日も、ある愛知県の建築会社様で、ホームページのユーザテスト動画を「地元の顧客の声」として、全社で上映いただきました。先方の社長様からも「これまで弱かった顧客の視点を、嫌味なく部下に伝わることができて非常によい」というコメントを頂いております。 ぜひ社内モチベーション向上の1つの手段としてもご検討ください。


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池田 朋弘

池田 朋弘

株式会社ポップインサイト代表取締役CEO。株式会社ビービットで、ユーザテスト・ユーザ行動観察を軸にしたコンサルティングで、売上1.5倍・問合せ10倍等の実績を出す。二児の父。「ユーザ視点をもっと間近に」をミッションに日々奮闘中。


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