ファッション系ECサイトでユーザが本当に欲しい3つの機能―急成長の「SHOPLIST」アプリから見えたユーザの心理

あけましておめでとうございます!と、ご挨拶させていただいたものの、もうそろそろ時季外れですね。もう年が明けて約半月。年始のセールで大混雑のショッピングモールは落ち着きを取り戻している頃でしょうか。

ところで最近、SHOPLIST(SHOPLIST.com by CROOZ)というファストファッションECサイトが急成長していると耳にしました。しかもなんとアプリは配信10ヵ月で200万ダウンロードを突破したとか!(参考記事:通販アプリが10か月で200万ダウンロードを突破、クルーズのECサイト「SHOPLIST」

急成長の理由はどんなところにあるのでしょう? 今回は話題のSHOPLISTアプリを検証してみました!

今回もユーザテストExpressでリサーチ!

今回も弊社のユーザテストExpressを利用することに。

3名のモニターさんにご協力いただき、SHOPLISTアプリを実際に使用した際の率直な意見を得ることができました!

【選定モニター】
条件:SHOPLISTを使ったことがなく、服をスマホアプリで購入したことがある
33歳女性、31歳女性、25歳男性の計3名。
【調査方法】
①ファストファッションを購入するつもりでアプリを実際に使ってもらい、感想をいただく。
②イベントコンテンツ(後述)を利用してもらい、感想をいただく。
③アプリ全体の感想や、改善点があれば挙げてもらう。

ユーザテストExpressを利用した場合、結果はこのような動画として届きます(実際の納品画面はこちら)。

(ユーザテストExpressの詳しい利用方法は、初めてのユーザテストExpress体験記をご覧ください)

3名分の結果動画を見たところ、モニターさんの着眼点がそれぞれでかなり異なっているのが印象的でした。

意見がバラバラで、さてどうしよう……と思ったのも束の間。リストアップしたモニターさん方の意見をじっと睨んでいると、一見バラバラな意見の中に、実は共通点や重要事項がたくさん隠れていたのです!

SHOPLISTの持ち味は、商品の探しやすさ!

着眼点がそれぞれ違う3名のモニターさんですが、共通して出ていたワードがありました。それが「見やすい」という言葉です。

何が見やすいかという点で様々な意見があったので、箇条書きでまとめました。

【SHOPLISTアプリのどこが見やすいか ※ユーザテスト結果より】

  • コンテンツやツールがわかりやすく欲しいものが見つかりやすい(参考動画シーン
  • 写真の撮り方が似ているものが多く、比較しやすい(参考動画シーン
  • 色や着用シーン、値段が(商品の)トップに表示されていて見やすい(参考動画シーン
  • 商品の写真をタップすると拡大できて見やすい(参考動画シーン

一方、「ここがわかりにくい」といったような意見もありました。

【SHOPLISTアプリのどこがわかりづらいか ※ユーザテスト結果より】

  • 初回以降の送料がよくわからない(ホーム画面に表記してほしい)(参考動画シーン
  • 価格は税込で表記してほしい(参考動画シーン
  • サイズ表記や基準がややこしい(サイズの規格が商品によってバラバラ)(参考動画シーン
  • 絞り込み検索がどこでできるかわからない(絞り込み検索ができないと思ったモニターさんが1名いた)(参考動画シーン

 

こうして結果を見ると、ユーザが見やすさや探しやすさを求める部分は、大きく2つに分類できそうです。

 

  1. 数ある商品の中から欲しい商品を探しやすいかどうか
  2. 商品詳細ページにおいて、商品自体の情報を得やすいかどうか

 

この2種類の「見やすさ・探しやすさ」を意識しつつ、上に箇条書きした結果を比較すると、SHOPLISTは1の数ある商品の中から欲しい商品を探しやすいかどうかという部分で秀でていることがわかります。

数多くのブランドや商品を扱っているECサイトなので、力を入れているポイントは的確です!

ユーザの興味をそそるコンテンツとは!?

モニターさんへ調査を依頼する前に私自身もSHOPLISTのアプリを使用してみたのですが、そこで面白いコンテンツを見つけました。「イベント」コンテンツです。このコンテンツではセール情報やある特定の商品を集めた特集など、SHOPLISTで開催されているイベントを一目で把握することができます。シーズン物のコスプレ衣装(例:クリスマスならサンタコス衣装)の特集があったり、年末からは福袋の特集が組まれていたりするので、季節を感じながらショッピングを楽しむことができます。

特にその中にある「MAGAZINE ITEM(2016年12月時点でWOMENのみ)」に私は興味を引かれました。ファッション雑誌に掲載されたSHOPLIST商品を使用したコーディネートを見ることができ、さらにそこに掲載されている商品を簡単に購入することができます。

私が好印象を受けたこのようなコンテンツがモニターさんにはどう映るのか気になり、調査項目に入れてみました。果たしてモニターさんたちはどのような評価をされたのでしょうか。また箇条書きにまとめてみましょう。

【イベントコンテンツの良い点(※ユーザテスト結果より)】

【イベントコンテンツの改善点(※ユーザテスト結果より)】

  • 高レビューアイテムの特集が組まれているが(2016年12月中旬の調査時)、一見してレビュー数がわからないので、高レビューな感じがしない(参考動画シーン
  • プライスダウンの特集が組まれているが(2016年12月中旬の調査時)、もともとの値段の表記がなく、どれくらい安くなっているのかわからない・安くなっている感じがしない(参考動画シーン

 

私と同じようにMAGAZIN ITEMに好印象を抱いたモニターさんがいらっしゃいました!

「商品写真の着用例が自分好みの雰囲気でなくても、普段読んでいる雑誌で使用されていると見ようと思える・イメージしやすい」という意見を下さり、なるほどと思いました。

つまり、モデルさんの雰囲気や着こなし方を見て「これは好みのデザインではない」と選択肢から外すこともありますが、コーディネートを変えれば「実は欲しい商品だった」ということが起こり得るのです。

雑誌から好みの雰囲気を選んで、そこから欲しい服を探すという独自の商品選びのルートもSHOPLISTの強みかもしれません。

コンテンツや特集を組むときに忘れてはならない“それらしい”付加価値

一方、改善点としては類似した意見が出ました。「せっかく興味をそそる特集が組まれているにもかかわらず、中身に“それらしさ”が無い」というものです。

プライスダウン特集を見る人は商品を安く買いたい人ですが、単に安く買うだけなら商品を低価格順に並べれば済みます。それなのにあえて「プライスダウン」という特集を見るユーザは何を求めているのでしょう。

 

これは私の考えではありますが「本当は高いものを、こんなに安く買うことができた!」という満足感を付加価値として求めているのではないでしょうか。

元値の表記がないとその価値が生まれないので、せっかく特集を見たモニターさんにも「プライスダウン」という意味ではあまりしっくりこなかったのかもしれません。

 

高レビューアイテム特集におけるレビュー数の表記も同じことです。現状(2016年12月中旬)では商品詳細ページを開かないとレビュー数も評価も見ることができません。

せっかく「高レビュー」を謳い文句にするのですから、何人がレビューをしてどれくらいの評価を得ているのかを商品一覧ページで見られるようにした方が、レビューを商品選びの基準にしているユーザにはぐんと使いやすくなるのでしょう。

 

せっかく特集やキャッチコピーで集客するのであれば、“それらしさ”を確実に提供してユーザの期待に応えなければ、非常にもったいないことになりそうです。

徹底したファストファッションECサイトらしい品揃えで高まる専門性

SHOPLISTは、最先端の流行を取り入れ尚且つ低価格に抑えられた“ファストファッション”を扱うECサイトです。したがって、品揃えは「流行のデザインでありつつ安いもの」でなければなりません。

数多くのブランドが扱われていることも売りですが、本当に全ての商品がこの条件に当てはまっているのでしょうか?

モニターさん方が商品を選んでいる様子を動画で見ていますと、多くの商品を流し見しながら「かわいい」「安い」という意見が出ていました(参考動画シーン)。なんと「これから(SHOPLISTアプリを)利用したい(参考動画シーン)」と言うモニターさんも!

 

一方、別の男性モニターさんは「(デザインが)個性的すぎる」「安っぽい」というマイナスイメージを持たれていましたが、私の主観ではファストファッションを普段利用されていないモニターさんのように見受けられましたので、そういった方にはファストファッションはそのように映るのかもしれません。

このようにポジティブネガティブ両方の意見がありましたが、この結果から考察されるのは、品揃えがファストファッションで徹底されているということ。商品がファストファッションばかりなので、ファストファッション利用者には良い品揃えに見えますし、一方でファストファッションが好きでないユーザにはイマイチなサイトに映ってしまいます。

これは悪いことではなく、ファストファッションの購入を目的とするユーザをターゲットにできている証拠だと思います。万人受けを目指さずに専門性を高める、これもSHOPLISTの戦略の一つなのでしょう。

ファッション系ECサイト開発者必見! ユーザが提案する、本当に欲しいファッション系ECサイトの3つの機能

調査の最後、モニターさんに改善点を挙げていただきました。改善点どころか「そうそう、私もそういう機能が欲しかった!」と思えるような改善“案”がいくつもありましたので、ご紹介させていただきます。

SHOPLISTに限ったものではなくファッション系ECサイト全てに応用できるものですので必見ですよ!

①サイト内に自分のマネキンが欲しい

「欲しい服をサイト内のマネキンに着せて、服の組み合わせのイメージを掴みたい(参照動画シーン)」つまり、現状では「試着できないこと」が通販の弱点なのです。

ユーザの要望としては、ブログやSNSのアバターのように、商品写真をクリックしたらサイト内の自分のマネキンに着せることができればいいな、というようなもの。確かにこれができれば着回しのことも考えられますし、もともと買うつもりがなかった服もマネキンのコーディネートに用いることで実際に欲しくなるかもしれません。

ほとんどの商品がモデル着用時の写真を使用していますが、モデル体型の方ばかりが買うわけではないですし、コーディネートのテイストが違えば「自分ならどう着るか」というイメージがさっぱりできなくなってしまいます。

ショッピングは「自分ならこう着よう」と考えることも醍醐味の一つなので、それを味わえる機能があればユーザの楽しみが増え、コンバージョン率の改善につながるかもしれません。

②自分に合うサイズを教えてほしい

先ほど箇条書きにした部分にもありました、サイズ規格問題。例えば靴のサイズ規格はcmを単位とする日本サイズに加え、フレンチサイズ、イギリスサイズ、アメリカサイズと、表記は様々。服もS、L、Mという表記や9号、10号といった表記、ヨーロッパ表記など、こちらもそれぞれ。

出品者側はサイズ間違いがないように非常に細かく測り方や選び方を記して下さっていますが、それがユーザにはうんざりのようです。文字ばかりの部分は「正直見る気が起きない」とはっきり言うモニターさんもいらっしゃいました(参考動画シーン)。

うんざりするのは、細かい文字だからという理由だけではありません。自分で測れないから読む気が失せるのです。例えば肩幅や袖丈は自分ひとりで正確に測れるでしょうか?

モニターさんのアイディアは、身長、体重、腰回りなど、自分で測れる部分のデータを入力するとアプリがサイズを選んでくれる、というもの(参考動画シーン)。もちろん体型は人それぞれなので簡単に実現はできないでしょうが、ざっくりと「あなたへのおススメは○~○サイズ」と範囲を教えてくれる機能があってもいいかもしれません。

これに加えて自該当するサイズの商品を自動で選別してくれれば、選びやすさがさらに向上するかもしれません。

③生地の厚みを教えてほしい

「買ってみたら生地が薄っぺらくて安っぽかった。ガッカリ」このようなレビューを見たことはありませんか? 私はよく見ます。「生地の厚みは実用性に関係してくる」とモニターさんも重要視していますが、通販では購入前に生地の厚みを知ることは難しいのが現状です。

そこで出してくださった改善案が、黒い布を裏側に当てて透け感を見せてはどうか(参照動画シーン)、というもの。何年も前になりますが、実は私も某ファッション系ECサイトのアンケートに「黒いマネキンに着せた写真を見せてほしい」という要望を書いたことがあります。

「(生地の厚みを)見せてくれると誠実さが伝わる」とモニターさんもおっしゃっていました。薄い生地を探しているユーザもいると思うので、「薄い生地=売れない」と早とちりせずにユーザが求める情報を誠実に提供すれば、リピーターが増えるかもしれません。

少なくともレビューで「思ったのと違った」と低評価をもらってしまうことはなくなりそうです。

ファッション系ECサイトにはまだまだ伸びしろがある!

今回ファッション系ECサイトを調査してみて気づいたことは、モニターさん、つまりユーザが改善点・改善案をたくさん出せたということです。しかもそれは特定のサイトにだけではなく、あらゆるファッション系ECサイトに有効活用できるものばかりでした。

本調査の結果動画をぜひご覧になってみて下さい。

33歳女性モニターのリサーチ結果動画

31歳女性モニターのリサーチ結果動画

25歳男性モニターのリサーチ結果動画

 

「こうしたらいい」「こうしてほしい」といったユーザの意見は、より良いECサイトを作る非常に重要な材料です。実際に使用するユーザの声に耳を傾け、運営者本位ではないユーザ目線の改革をしていけば、コンバージョン率改善へと繋がるはずなので、ECサイトのUX改善にお悩みの方は是非ユーザの声を聞いてみてください。

「どうやってユーザの声を聞けばいいの?」

「手間も費用もかかるから、なかなかできない」

そう思っておられる方は、是非ユーザテストExpressをご利用下さい。現在毎月先着500名様限定 調査1回分無料キャンペーン実施中ですし早ければ数日でユーザの声(調査結果動画)が届きますので、コンバージョン率改善のチャンスですよ!

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Yukiko Shibayama

Yukiko Shibayama

株式会社ポップインサイトにてマーケティングを担当。前職は医学系研究室で実験ばかりしており、全く畑違いの業界からWebマーケティングの世界に飛び込む。ユーザテストを実際に行いながら、目下勉強中。


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