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ブログで学ぶUX

【人材サービスで有効】コンバージョンを3〜4倍にする方法

2016年2月にパートナー会社様向けに開催された「ユーザーテスト活用勉強会」に、株式会社ポップインサイト代表池田が登壇。

ユーザーテストを活用した成果の創出方法について講演いたしました。本記事は講演内容を書き起こしたものです。

今6記事目を読んでいます。

1記事目 ユーザーテストの目的は?web専門家ではなくユーザーに聞く理由
2記事目 ユーザーテストでコンバージョンが3倍に改善!有料競馬情報サービスの事例
3記事目 サイト改善事例・自分ごと化で資料請求数10倍に(保険代理店のケース)
4記事目 1行追加でコンバージョン率19%アップ!旅行代理店のユーザーテスト事例
5記事目 【ユーザビリティテスト事例】電話サポートがない不安を上手く転換した旅行サイト

コンバージョン3〜4倍に 人材サイトの事例

求人に対するユーザーの期待値がそもそも高い

人材サイトでよくあるパターンで結構使えるんですが、転職する時って大体はネットで調べますよね。

転職って当然ながら良いところに行きたいじゃないですか。ユーザーの期待値は高いわけです。

ところが、実際掲載されている案件というのはそんなにピッタリな案件は少ないと思うんですね。例えば、「場所がちょっと…」とか、「年収が…」とか、「会社の規模が…」とか基本的にはちょっと違うんです。中々ドンピシャな案件はありません。

そういった場合、(最近は減っているんですが)多くのサイトは求人詳細ページでその求人に申し込んでもらおうとしているわけですよ。

発想としては、情報をちゃんと集めて、気にいる情報を見つけてもらいやすくして、どうぞ応募してくださいという感じなんですね。

ところが、出てくる情報というのは、営業マンが頑張って持ってくる案件ということであって、サイト側はどうしようもないんです。結局営業マンがいい案件を持っているかみたいな話で、しかも人気があるものはすぐ埋まってなくなります。


無料DL|転職活動におけるユーザー心理とは?

転職活動におけるユーザー心理を理解するために、求職者のカスタマージャーニーをもとに「各フェーズのユーザー心理」や「どのような課題があるのか」を解説します。

コンバージョンの角度を変える

そんな時にどういう風にするかというと、期待値は当然高くてそのレベルを直すのは無理なので、人材を探している時にピッタリの求人を探してあげるのは難しいと、そういう発想に立って何ができるかと考えてみます。

例えば、「非公開求人がありますよ」と言います。もしかしたら期待にピッタリな求人はここにはないかもしれませんが、登録すれば非公開求人で良い案件があるかもしれませんという風に言うんですね。

元々は、「詳細まで案件に合致して納得すれば応募してください」だったのが、「納得はしていないかもしれませんがまずは応募しましょう。そうすれば良い案件があるかもしれませんよ」というような言い方です。

これは人材会社からすればどちらも一緒で、基本的には一度カウンセラーが会って話を聞いて案件を提案するので、どちらから入ってもあまり変わらないんです。

コンバージョンのゴールの出し方をちょっと変えて、求人に納得して応募するだけではなくて、納得しないことも前提とした上で来られるような入り口をつけると、すごく伸びます。

人材サイトはこの方法で、大体3~4倍くらいコンバージョンが上がりますね。

他には、結婚のお見合いサービスなんかもそうです。なかなか希望にあう相手をドンピシャですぐに見つけられる訳ではないですから。

ユーザーの期待値が高く、「何か違う」と感じている場合は、別の口を作るという発想に切り替えてうまく訴求をしていくと成果が出る場合があるということです。

これまでご紹介したケースは、一見経験があると気づきそうなんですが、意外と経験があっても気づかないものなんですよね。

不思議なことに言われてみたら気づくんですが、ユーザーテストでユーザーの声を受けて「あ、確かに」と。これがユーザーテストの一つの価値だと思います。


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数あるUXリサーチ手法の中でも最初に始めやすい「ユーザビリティテスト」の「基本的な設計・実査・分析の流れ」と「実施の進め方や注意点」を解説します。

投稿日: 2017/01/05 更新日:
カテゴリ: その他