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ユーザーインタビューとは?。1人から始めるユーザーインタビューのやり方

顧客のことを深く理解したコミュニケーションを考えるためには「顧客本人さえも気付いていない動機や本音」や「生活のスタイル」を知ることが重要になります。

GoogleAnalyticsなどの行動データを見るだけでは「なぜそのような行動をしているのかを把握して効果的な施策を生み出すこと」には困難があります。
そのようなデータに「定性的な調査」を組み合わせる事で、顧客の心理や行動がわかり、施策に結びつける事ができます。本セミナーでは、UXリサーチと呼ばれるユーザーテストやユーザーインタビューなどの定性的な調査を通して「顧客を深く理解し、その結果をサービスや製品の価値向上に活かす方法」をお話ししました。

目次

UXリサーチャーがインタビューをする理由

UXリサーチャーはユーザーの「声」を聴く仕事

ポップインサイトでUXリサーチャーをしております、山崎と申します。よろしくお願いします。

はじめに「UXリサーチャーって、何をやっているの?」というお話をします。

ポップインサイトカンパニーでは、UXリサーチャーがお客様から「こういうことが知りたいんだよね、調査できるかな?」と、ご要望をいただいて「こういう調査をしましょうか」と、まずは調査設計をします。

そこから「ユーザーに直接インタビュー」をしたり「ユーザーがどうサービスを使うのか行動観察」をします。「アンケート調査」なども織り交ぜながら「結果を分析」してお客様に結果をお戻しし、必要であれば、調査結果を受けてその先どう進むか、ネクストステップについてもご提案します。

本日は、学術的なことを学んでいただくというより、私がUXリサーチャーとして取り組んでいるプロジェクト事例や感じている事をご紹介して、「UXリサーチってこんな感じなのね」という手触りを感じていただければ幸いです。

私がUXリサーチャーになった理由

私はポップインサイトに入社するまで、テレビ番組でADやWebディレクター、企画営業職でツールの企画などをしておりました。情報やサービスの送り手側、提供側でした。

受け手側である、ユーザーの事が知りたい

「受け手側である、ユーザー側のことをもっと知りたいな」と思い、ポップインサイトでUXリサーチャーになりました。

提供側のアピールポイントを、ユーザーはスルーしている

ポップインサイトに入社し、UXリサーチャーとして、ユーザーに直接触れて実感したのは、提供側のアピールポイントを、ユーザーは華麗にスルーしているという事です。サービスの提供側としては「自分たちのココがイイ!他のサービスよりも、ココをアピールしたいんだ!」と、一生懸命探して伝わるように表現しますが、実はあまり必要とされていない。
提供側の経験のある私には悲しい事実でしたが、「スルーされている実感を持たなければいけない」と最初に感じました。

ユーザーがスルーする3つの理由

「提供側がアピールしたいことを、ユーザーがスルーする理由」としてあげられるのは、主に3つあります。

1つ目に「ユーザーは目が肥えている」です。「サイトに書いてあることって、商業色を感じる」「第三者の評価や口コミのほうが信用できる」という声です。

2つ目は「情報接触量が多い」です。普段からユーザーは沢山の情報に接触しているので「自分が好きなものや必要な情報だけが欲しい。関心がない情報を沢山投げかけられても『うっ』となる」という声です。

3つ目に「選択肢が多い」です。この時代にオンリーワンのサービスや製品はなかなかありません。ユーザーは「複数から選ぶことがデフォルト」なので、提供側がアピールしたいことをじっくり読むというよりは、「比較できる情報が欲しい、値段やステップなど、具体的な物差しになるものがわからないと、他と比較できないからテーブルにのせられない」という声です。

ライバル達から選んでもらうには、恋愛と同じように?

「ユーザーの心を掴む」には、「沢山の情報の中から探し当ててもらう、ライバルの中から選んで実際に使ってもらって好きになってもらう」ことが必要になります。

自分をアピールするのではなく、恋愛と同じように「ユーザーが本当に喜ぶことをしてあげる。本当に困っている時に助けてあげる」ことが大事になります。

ユーザーは何をしたら喜ぶ?

では、ユーザーは「何をしてあげたら喜ぶんだろう。何に困っているんだろう」。これは会議をしても出てきません。実際にリサーチしなければわかりません。

定性調査のメリット

では、「リサーチはどうやるの?」というお話をします。

定量調査と定性調査の違いは?

リサーチの手法は沢山ありますが、ざっくりわけると「定量調査と定性調査」になります。

定量調査は、「アンケート」や「Webサイトの行動などのログデータ・売上データの分析」等が該当します。ユーザーや消費者が「自分はこれが好き。これは嫌い」「これは買いたいけど、これは買いたくない」というように、自分自身で理解し行動にも結びついている、顕在化したニーズや問題点のボリュームや傾向を明らかにするのに向いています。

サービス提供側が「ユーザーにはこういうニーズがある」という仮説を既に持っており、「たぶん5種類ぐらいのニーズがあるが、どのニーズが一番ボリュームが多いかな?」といった事を知りたい時に使います。

定性調査は、「ユーザーインタビュー」や「行動観察」等です。ユーザー自身も意識していない潜在的なニーズや問題点を明らかにするのに適しています。

ユーザーがどんな課題やニーズを持っているかわからない状態では、定性調査を行う必要があります。定性調査を重ねる中で、「ユーザーはこれに困っている、これを求めている」「だからこんなサービスがあったらいいんじゃないか」といった仮説を立案していきます。

お客様アンケートで「声」は聴けている?ユーザーインタビューとは

お客様に「アンケート調査をして、私たちが把握できていないユーザーのニーズを掘り起こしたいです」と相談されることがありますが、アンケートではユーザーのインサイトはわかりません。


アンケートは選択肢を選んでもらうのですが、アンケートの回答から「20代・女性・会社員・東京都在住」の人が「心から喜ぶプレゼントを考えましょう」と言われても難しいです。そこで、定性調査のユーザーインタビューなどで解像度を上げていきます。

例えば、この「20代・女性・会社員・東京都在住」の人に、1時間ぐらいインタビューを行い「普段の生活の様子や趣味嗜好」「どういう食べ物や飲みものが好きですか?」と深堀していくと「実は、家賃や光熱費を払うと、お給料の大部分が無くなっちゃうんです」「趣味は食べ歩きだけど、あまりお金をかけられない」「普段節約しなきゃいけないので、食事は自炊していますが、たまに学生時代の親友と外食する時は、いいレストランで食べたい」「良い食材で丁寧に作られたものを食べると、満たされて明日からまたがんばろうと思えるんですよ」という話が聞けます。

アンケートだと「高級でコスパが良いものがいい」「食べ放題より、高級なレストランがいい」という情報は得られますが、気持ちの深いところで求めているものを得るのはアンケートでは難しいです。本質的な部分で解像度高く迫ってあげると、この人が喜ぶプレゼントを考えやすくなるのではないでしょうか。

本質的なニーズに迫るには工夫が必要?

しかし「ただ聞いてもダメ」です。特に普段の何気ない生活の中での行動は、無意識でしている事が多いので難しいです。食べ物や飲み物、個人的な趣味や娯楽、生活用品等について、日ごろからすごく考えている人、まして初対面の人に何が価値か説明できるという人は、なかなかいません。

例えばお酒の新商品を開発しようとインタビューする時に「あなたにとってお酒を飲むことの本質的な価値は何ですか?」と聞いて即答できる人は、ほぼいません。ユーザーは「そんなこと考えたことないです」と答えます。

そこで、私たちUXリサーチャーはインタビューの設計等で「どういう風に、本質的なところに迫れば良いか」を工夫しています。

本質的なニーズに迫るには、「点」で聞かず「線」で聞く

その工夫の1つ目に『「点」で聞かず、「線」で聞く』があります。

例えば、レシピサイトの調査をする場合「どういう風にレシピを検索しているのかな?」が知りたい点とします。ただ、そのレシピサイトの中の行動だけを聞くのではなく、前後の話も線で聞いていきます。

普段、何気なくスマホを触っていて、SNSで流れてきた商品について「これいいなー」と認知した後、店頭でたまたまそれを見つけたので「あ、これこの前見たやつだ。あのレシピ何だっけな?」と、その場でレシピを検索する。その後、購入して料理に使い、出来た料理を「SNSに投稿しよう」となる。

一連の流れで聞いていくことにより、もともと知りたかった「どういう風にレシピを検索しているのかな?」の内容が、「店頭で子供と手を繋ぎながら検索するから、レシピはササッと出てきてほしいのね」など、より具体的に利用シーンがわかるようになります。

本質的なニーズに迫るには、比較して聞く

工夫の2つ目に「比較して聞く」があります。

例えば「Aという商品が好きだけれど、同じようなものでBという商品はダメ。その違いは何ですか?」「即決でサクッと買う時もあれば、すごく迷ってなかなか判断がつかない時は、何に迷っているんですか?」「昔はすごくこの商品を買っていたけど、今は全然好きじゃない。その違いはないんですか?」など、比較して聞いてあげることによって、その人の価値観や変化が見えてくることがあります。

本質的なニーズに迫るには、抽象と具象を行ったり来たりする

工夫の3つ目に「具象と抽象を行ったり来たりする」があります。

具象は「具体的なところ」です。例えば「スマホのサイトで洋服を買った時」の事について「いつですか?どこですか?その時あなたはどんな場面だったんですか?いくらぐらいのもを買ったんですか?」と聞きます。これは事実を答えてもらえばいいので、ユーザーも答えやすいです。

大事なのは、「どのような観点でそれを選んだんですか?」「沢山商品がある中で、どうしてそれを選んだんですか?」という、このモクモクの部分です。この中に、新しい価値創出につながるインサイトがあります。
ただ、このモクモクの部分をいきなり聞いても出てこないので、具体的なことを聞きながら、「その時どうしてだったの?」と背景を聞くことによって抽象的な部分を掘り返していくことをしています。

インタビューは、心から喜ぶプレゼントをするための第一歩

これらの工夫をもってインタビューをしていくことで、本質的なニーズに迫ることができ、相手が心から喜ぶプレゼントをするための第一歩が踏み出せます。

大勢に刺さるサービスにするためには全員に聞く?

皆さん、ここまでの話を聞いていて「インタビューして本質的なところに迫るのは大事だとわかるけど、顧客は大勢いるわけで、全員にインタビューは出来ないよね?」とか、「サービスとか新商品を開発するのに、オーダーメイドみたいにやることは難しいんだよ」「限られた資産で新しい製品を作るには、大勢に刺さらないといけないよね?結局どうやったら大勢に刺さるものができるの?」とか、疑問が浮かんでいませんか?

ここからはその解決の糸口がありますので、この3つを意識しながらこの後のお話を聞いてください。

定性調査の結果を生かすには

では、インタビューをしてその結果をどう生かしていくかという話をします。

インタビューは、ユーザーを知るためのUXデザインプロセスの第一歩

この図はUXデザインプロセス例ですが、先ほどからお話しているユーザーインタビューは「1.ユーザーを知る」ためのUXデザインプロセスの第一歩になります。

ユーザーインタビューの結果をもって、ユーザーがもっているニーズとか「課題を定義」して、そのニーズや課題をかなえるための「アイデアを創出」します。その後、アイデアを「試作(プロトタイピング)」して目に見える形になったところで、ユーザーに良いのか悪いのか「評価」をしてもらいます。

この判断でOKとなれば世の中に出ますし、ちょっとイマイチだなとなったら、最初の「1.ユーザーを知る」に戻るというサイクルになるので、このサイクルをぐるぐる回してあげることによって新しい価値が生まれてきます。

とはいえ、この一枚のスライドでこの流れを感じていただくのは難しいと思うので、実際の例をご紹介したいと思います。

「知る」UXデザインプロセス

このプロジェクトでは、最初のステップである「知る」のために、西口一希さんの9セグマップ(実践 顧客起点マーケティング(MarkeZine BOOKS))の手法を使い、顧客をセグメントしました。

認知の有無、購買経験の有無、購買頻度の高低、今後もこのブランドを使っていきたいというブランド選好の高低によって、9つのグループに分けるというものです。

まずは、オンラインショッピングの会員様にアンケートを送り、アンケート結果から9つのグループの中のどこに属しているのか分類して、その中で「ロイヤル」と「一般」の10人ずつインタビューをしました。

「課題定義」UXデザインプロセス

次に「課題の定義」では、ロイヤルと一般の人にインタビューしたことで、それぞれ現状のオンラインショッピングサイトに対して「どのような価値を感じているか」を抜き出してマップ化をする作業を行いました。

例えば、ロイヤルユーザーの人がこのサイトに対して「充足して価値を感じている部分をピンクの付箋」でマッピングして、「ここは本当はこういう価値を感じたいんだけど、今は未充足だよねという部分をグレーの付箋」にして、このマップのように並べて関連性のある部分を線でつないだりして「価値マップ」というものを作成をします。

これを一般の人の分も作り比較してみると、「あ、ロイヤルの人たちはピンクが多くて、価値をこういう風に感じている」ということに対して、「一般の人たちはここのところで未充足を感じているね」などということが見えてきます。

一般の人たちをロイヤルに近づけて、もう少し買ってもらったり、利用を定着させてあげるにはどうすればいいかという目線で、ユーザーや課題を定義していきます。

1人のユーザーからも沢山の未充足や価値が出ますので、どれに対して注目するべきなのか、優先順位付けをする必要があります。価値マップから出た「ニーズや課題」を「効果と実現性」という軸で4つの窓に区切って、これをマッピングすることで優先順位付けをします。

「この課題を解決したらすごくインパクト大きいよね、効果ある!」となれば右になり、さらに「実現性も高いよね!」となれば、右上の窓となり優先順位が高くなります。そこからターゲットとなる課題を一つ選びます。

「アイデア」UXデザインプロセス

次に「アイデア」です。「このターゲットの課題を解決しよう」と決まれば、それに対してソリューションのアイデアを出します。
課題に対してブレインストーミングを行います。「世の中の参考事例としてこういうことがあります」とか「こういう機能やキャンペーンやサービスがあったらいいんじゃないか」など、みんなで持ち寄ってブレストをします。
その中から「これがこの課題に対して効果がありそう。いいアイデアだね」というものを選んでいきます。

「試作」UXデザインプロセス

次は「試作」です。そのソリューションのアイデアを試作します。ここではセールスシートにまとめます。

セールスシートとは、新しいサービスや製品のランディングページや営業資料のようなイメージで考えていただくと良いと思います。
まず「新しいサービスがどんな課題を解決するのか。どんな価値を提供するのか」などのコンセプトを記載します。さらに「そのソリューションはどんな機能なのかな?」「どんな商品なのかな?」という具体的な情報や「それってどんなシーンでどう使うの?」など利用シーンについても記載します。料金や手間がかかる場合は、コストも記載します。

「評価」UXデザインプロセス

次は「評価」です。試作で作ったセールスシートを評価のインタビューで使います。

セールスシートを実際のモニターさんに見ていただきながら「実際にどう思いますか?」「このコンセプトは共感できますか?」「ここにあるような機能があったらいいと思いますか?」などを聞いて評価をしてもらうことで、「いいのか、悪いのか」が改めてわかるという流れになります。このようにUXデザインプロセスを進めます。

このUXデザインプロセスを回すことによって、先ほどの疑問を解決できるか振り返ってみましょう。

「顧客全員にインタビューできないでしょ?」という疑問には「顧客をセグメントして誰に聞くか選ぶ」ことが必要だと言えます。先ほどの9セグマップでお客様を分けて「ロイヤルの人」と「一般の人」たちに話を聞いて比較したように、全員にインタビューは出来ないけど、「誰に聞くと一番効果的なのか」を選ぶことで補えます。

「個別に違うサービスや商品にはできないよね?」という疑問には、選んで話を聞いた人たちから出た多くのニーズや課題の全てに対応しようとするのではなく、「効果や実現性を比べて優先順位をつけましょう」と言えます。

「大勢に刺さる製品やサービスにするには?」という疑問には、「段階的に何度も検証を繰り返すことが大事です」と言えます。

大切なのはUXデザインプロセスをどんどん回すこと

今お話した流れはUXデザインプロセスの一例ですので、このやり方が正しいということではありません。

他にもペルソナやカスタマージャーニーマップを作るとか、アイデアを創出する場面でも、セールスシートだけでなく、試作をするための様々なツールがあります。ソリューションインタビューを、営業資料ではなく、ペーパープロトタイピングという「こういう画面で、こういう遷移なんです」と書いたもので見てもらう方法もありますし、実際に作成したものを操作してもらうテストもありますので、手法や進め方は状況に応じて考えていきます。

最後に、重要なのは1回プロセスを経るだけで満足するのではなく、どんどん回していくことで、新しい価値を創出することが大切だということです。

UXデザインプロセスを回すサポートをします

ここで私たちポップインサイトのご紹介をさせてください。

私たち、ポップインサイトのUXリサーチャーは、これまで7000件以上の調査を実施してきました。「ユーザー視点を間近にすることで人と価値をつなぎ、心豊かな社会を作る」というミッションを掲げているのですが、そこに紐づけて3つの特徴があります。

・定性調査に強みがあります。
アンケートなど定量調査だけでは見えてこない部分にフォーカスをあて調査をします。

・アジャイル型で支援します。
「やってみたら思っていたのと違う」とか「前例がないからどう進めていいかわからない」など変化の激しい時代に、決めながら走るアジャイル型でご支援します。

・同じ担当者やチームがご支援します。
UXデザインプロセスのサイクルを回すのは時間がかかりますし、急な方向転換で修正が発生することもあります。同じ担当者やチームがプロジェクトを伴走いたしますので、スムーズに調査を進め、必要であれば調査結果を受けて次のステップをご提案します。

UXリサーチャーオンデマンド(UXRO)の紹介資料

  • UXリサーチ担当者の採用や育成ができない
  • UXリサーチを行うための毎回の予算申請や稟議が大変
  • UX改善の有用性が立証できない
  • 定期的に調査を実施するサイクルを作りたい

このような課題の解決に向け「経験豊富なUXリサーチャー+使い放題のパネルの活用+ツール」により、圧倒的な価値を提供します!

Q&A

・例えば、1人だけの声でも大事にしたほうが良いのでしょうか。

基本は聞いたほうがいいです。その人の意見が「新しい!ハッとさせられる」とか「その意見を元に新しいアイデアが浮かぶ」というインサイトだった場合、1人の声でも重視すべきだと思います。

例えば、私が進めているお客様の例ですが、あるショッピングサイト系の企業様で、「うちは競合他社よりも割引クーポンを沢山出しているので、そこに価値を感じてもらっているはず」と思われていました。そこで実際のロイヤルのユーザーにインタビューしたところ、「安くなることより、おもてなしされている感じがするのがうれしい」という話が出ました。

「安く買いたいのではなくて、自分がこのサイトを使えば使うほどお得になっていくのが、自分にとっては、おもてなしされている感じがする」と。この話を元に、クーポンの訴求を「〇%オトク!」といった内容から、「いつもたくさん使っていただいているあなたへの御礼」といった内容に変えた方がいいのではという議論になりました。

こういった、提供側にとって「今まで見えてなかったこと」「世界観変わるところ」は1人であっても重視すべきだなと思います。

もう1つ重視すべきケースは、クリティカルなネガティブ体験をしている場合です。「このサービスがすごく好きで使っていたけれど、1度嫌な経験をしたから、やめようと思っている」のような、強いネガティブ体験がある場合には「それはどうしてなのか、再発しないようにどうしたらいいのか」は、重視すべき点だと思います。

対して「これは外れ値だよね」ということもあります。私が話を聞いていたモニターさんが「携帯電話を4台もっているので、複数のデバイスからアクセスしやすいほうがいい」という発言をされたことがあります。一般の方は通常4台も携帯電話を持ってないので、この意見は外れ値かなと思います。ただ、重視すべき声もありますので、あくまでどう判断するかはサービス提供側の判断にはなります。

・経営層や上司からは数値やマーケットリサーチ結果を求められます。今日お話してもらったようなインタビューなどの定性調査の価値をどう伝えるといいでしょうか?

私たちもよくお客様から相談されますが、定量調査のアンケートなども組み合わせて使うと良いと思います。例えば、新しい商品のアイデアがあり「3人にインタビューしました」となると「3人の意見なの?少ないけど大丈夫?」と経営層や上司から言われるかもしれません。そこで「同じことを感じる人が実際にどのくらいいるのか?」をアンケート調査で検証します。定性と定量を組み合わせると数の裏付けが出て、経営層や上司も納得しやすくなります。

セミナーの内容は以上です。

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