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ユーザーテスト×ヒートマップ=「インサイト・ヒートマップ」で、驚きの課題発見力を実現!

以前、弊社ブログで「ヒートマップ」に関する記事を掲載しました。

「ヒートマップツールで分かること・分からないこと」

ヒートマップツールで「この要素が見られている」ことが分かったとします。しかし「なぜこの要素が見られているか」「その要素を見ることにより、購入に繋がるのか」ということまで知ることはできません。

上の記事にある通り、ユーザテストはヒートマップだけでは知ることのできない「なぜ見られているのか」を解き明かすカギとなります。まずは、ヒートマップだけの画像を見てみます。

heat

さて、このヒートマップ画像を見て、どのようなことが読み取れるでしょうか?最も分かりやすいのは、

画面下部によく見られている部分がある

ということです。セオリー通りヒートマップを利用すれば、この赤い部分をページ上部に持ってくる、という施策が考えられますが、果たしてそれで十分といえるでしょうか?

「なぜ見られているか」「見られた結果どう思われたのか」が見えない

画面下部の赤い部分にアテンション=ユーザの注意が集中していることは間違いありません。しかし、なぜユーザはこの部位を注視しているのでしょうか。在宅ワークの魅力的な情報が掲載されているから?それとも、自分にできるか不安に思っていて、ページ内にはないより具体的な情報を探しているから?

上記のヒートマップ画像からはどちらともいえません。しかし、どちらかによってとるべき策の細部は大きく変わってきます。ユーザを引き付ける内容があるせいで注目が集まっているのであれば、セオリー通り「より目立たせる」が正解に近いでしょう。しかし、「分かりにくい」「疑問が生じている」などネガティブな原因で視線が集まっているとしたら、どうでしょうか?目立たせるより前に「ユーザの悩みを解消できる形に書き換える」方が先決かもしれません。

「注目が集まっている=目立たせればいい」では、打ち手として大雑把すぎるのです。この問題を解決できるのがユーザテストであることは、「ヒートマップツールで分かること・分からないこと」で既に述べられています。本稿ではさらに一歩踏み込み、「ユーザテストをヒートマップと掛け合わせると、どれほど威力のあるアウトプットになるのか」までご紹介します。なお、以下のアウトプットは既に弊社にご注文いただけるものです。

ユーザテスト×ヒートマップで、課題が丸裸になる

ユーザテストとヒートマップを掛け合わせた弊社の「インサイト・ヒートマップ」は以下のようなものです。

HMUT

「インサイト・ヒートマップ」形式にすることで、「ユーザは何を思いながら該当箇所を見ているか」まで踏み込みながら、ヒートマップデータを解釈することが可能になりました。本件では、

⑧トレーニング合格後、どのように仕事を依頼されるのかがわからないのでネガティブ
⑨トレーニングの具体的な内容が分からないため、実際のトレーニングの様子が分かるようなイラスト、イメージを挿入して欲しい
⑩合格率2割という言葉を見て、その合格率の低さに不安を感じネガティブ

この3つの課題が「注意が集中している個所に関するインサイト」といえそうです。これを踏まえれば「サイトの上部に移動する」というシンプルな施策だけでなく、「トレーニング合格後の依頼受注フロー明記」「トレーニングの内容詳解」「合格率が低い背景は必ずしも難しさに起因しないことのアピール」といったより具体的な打ち手を容易に編み出すことができます。

ヒートマップデータがスムーズな課題絞り込みのガイドに

今度は、一旦ヒートマップから離れて、背景を通常の画像にした「発見点マップ」をご覧ください。

UT

課題は全部で13個挙げられています。弊社ユーザテストの結果として、通常の範囲の課題発見数です。この数倍に至るケースもよくあります。

これほど多くの課題を一度に突き付けられては、「どこから手を付けていいのか…」と頭を抱えてしまうのも無理はありません。こうした「対策を打つ課題の選定が大変」という課題は、逆にヒートマップの力を借りることで解決されうるといえるでしょう。

結論:ユーザテスト(定性)とヒートマップ(定量)で鬼に金棒

リモートユーザテストとヒートマップを組合せることで、定量データと定性データをわかりやすく掛けあわせた上で課題を可視化可能です。

投稿日: 2015/05/11 更新日:
カテゴリ: マーケティング情報, ユーザーテスト、ユーザビリティテスト