自動車購入のカスタマージャーニーマップ~ユーザリサーチに基づく10年間のジャーニー~

【作成】2019/08/01  

マーケティング戦略の策定において、カスタマージャーニーマップが重要であることはもはや常識です。

しかしながら、「実際に作ろうとしてもなかなかうまくいかない」「ジャーニーの妥当性が判断できない」・・・そんなお悩みはありませんか?

今回は、自動車購入におけるカスタマージャーニーの自主調査に基づきポップインサイトが作成した「自動車の新規購入~車検等のメンテナンス~買い替え」の10年間のジャーニーマップをご紹介いたします。

このジャーニーマップは、数十回ものクイックリサーチ(インタビューおよび数十~数百人へのアンケート)で得たリアルなユーザの声をベースとし、商品・サービス提供者視点ではなく、実ユーザの視点から作成したジャーニーマップです。

マップには、①初めての車購入 ②アフターサービス・車検・修理 ③クルマ買い替えの3フェーズそれぞれでの「タッチポイント」「ユーザの行動」「思考」「感情」に加え、それらを裏付けるユーザリサーチ結果も記載しております。

今回のマップは、車種・ユーザを区切らず自動車業界全般を対象にしたリサーチに基づいて作成しました。実際に活用される際は、車種ごとのターゲットユーザ設定やジャーニーの各フェーズにおける顧客インサイトの定性的な深掘りなどをおこなうことで、マーケティング施策の策定を強力にサポートするマップとなります。

本稿では、本マップ作成のプロセスで洗いだされた興味深いポイントをいくつかご紹介します。

ポイント1. 初回購入時と買い替え時では「安全性が気になる」の意味合いが異なる

自動車購入時に最も重視するポイントについてユーザリサーチを実施したところ、まずは「価格」、次いで「安全性・走行機能、操作性」という結果が出ました。

▼初回購入の比較検討フェーズに関するクリックリサーチ結果(マップより抜粋)

ところが、ユーザ心理を深堀りすると、初回購入時と買い替え購入時では、「安全性」の意味合いが異なることが明らかになったのです。

リサーチ結果:初回購入時に「安全性を重視する」のは自分の運転への自信の無さから

アンケート(n=129)によると、車の初回購入時に最も重視したポイントは、価格(25.5%)、次いで「安全・走行性能、操作性」(19.4%)という結果でした。

「安全・走行性能、操作性」を重視すると答えたユーザの自由回答には「運転に自信がない」「運転が得意でなく、補助してほしい」というコメントが見られ、初回購入時に「安全性を重視する」大きな理由は、「自分の運転への自信のなさ」であることが示唆されました。

リサーチ結果:買い替え購入時に気になるのは自動車事故のニュース

一方、買い替え時に「安全性を重視する」ユーザの回答は、

「ニュースで取り上げられる中で、安全に乗りたいという気持ちが高まった」
「しっかりとした衝突防止や踏み間違い防止などの安全装置が必須」

と、昨今増えている自動車事故のニュースから影響を受けたもので、必ずしも自分の運転の未熟さだけに不安を感じているわけではないようです。

▼アンケート(n=264):車の買い替え購入時に最も重視したポイントは、価格(28.5%)、次いで「安全・走行性能、操作性」(20.5%)※初回購入時と同等

「安全・走行性能、操作性」を重視すると答えたユーザの自由回答には「ニュースで事故をよく見かける」というコメントが複数見られます。

本リサーチでは、クルマ買い替えのきっかけが「結婚」「出産」などのライフスタイルの変化であるという結果も得られており、より確かな安全性を求めるユーザ心理を理解する大きなヒントが得られたと言えます。

ポイント2. 買い替え時はサイトで見積もりを実施しない

続いて興味深い発見があったのは、購入前の「見積もり」についてです。

リサーチ結果:買い替え購入時は、過半数が「サイトで見積もりをしない」

サイトでの見積もり実施についてアンケートを実施したところ、初回購入時は「実施した(55.6%)」が「実施しなかった(44.4%)」を上回る結果でした(n=160)。
ところが、買い替え購入時は「実施しない」と答えた人が55.9%(n=297)と、過半数を超える結果となったのです。

▼買い替え購入の比較検討フェーズに関するクリックリサーチ結果(マップより抜粋)

▼アンケート(n=297):車の買い替え購入時にメーカーサイトで見積もりを「実施しなかった」(55.9%)が「実施した」(44.1%)を上回りました。

リサーチ結果:買い替えユーザは「店舗で直接取った見積もりが確実」

ネット見積もりを「実施しない」ユーザが買い替え購入時に増える理由のヒントは、自由回答から浮かび上がりました。

買い替え購入時にネット見積もりを「実施する」ユーザは、その理由として「オプションにかかる費用の把握」「概算の算出」を挙げていました。一方、「実施しない」ユーザは、「値引き交渉・下取り価格などによる総額の変化が大きい」という、初回購入時にはない観点を得ており、ネットではなく販売店やディーラーで直接取る見積もりが確実であると考えていることがわかったのです。

買い替え購入時にメーカーサイトで見積もりを「実施しなかった」ユーザの自由回答には、「販売スタッフと交渉しながら出した見積もりが確実」という主旨のコメントが多数見られました。

ポイント3. 基本情報をネットで下調べするのは、営業スタッフに対する知識武装

最後にご紹介するのは、購入前にネットで下調べをするユーザ心理についてです。
▼買い替え購入の比較検討フェーズに関するクリックリサーチ結果(マップより抜粋)

リサーチ結果:販売店やディーラーを訪れるのは「候補の車をきめてから」

ユーザが販売店やディーラーを訪れるタイミングは、初回購入時、買い替え購入時いずれでも「ある程度候補の車を決めてから」でした。

▼アンケート(初回購入:n=172・買い替え購入:n=295):販売店・ディーラーを訪問するのは、初回・買い替えいずれでも「ある程度候補をしぼった段階」以降が大多数

車について詳しいはずの販売スタッフに相談するのではなく、ウェブサイトや雑誌などで下調べし、ある程度意思を固めてから店舗を訪れるのはなぜでしょうか。

リサーチ結果:買い替えユーザは販売スタッフとの交渉を想定して情報収集

リサーチでの自由回答を見ると、

「ネットである程度情報収集してからのほうが、話もスムーズに進むから」
「ある程度自分で決めておかないと、販売スタッフの言葉に振り回されそう」
「話聞いてたらどんどん高い車がよく見えてくるだろうから」

といった回答が見られ、販売スタッフの営業トークに流されてしまわないよう、言わば交渉の下準備として情報取集をしていることがわかりました。

買い替え購入時に「ある程度候補をしぼった段階」または「決めた段階」で店舗に行くユーザの自由回答には、「話がスムーズに進むから」という商談の効率化を目的としたコメントと、「ある程度決めておかないと販売スタッフの言葉に振り回されそう」など、販売スタッフの営業トークに対する知識武装を目的としたコメントが見られました。

このユーザ心理をさらに細かく読み解いていくと、購入を検討しているユーザ向けに、自社サイトでどういったコンテンツを展開すべきかの方向性も見えてきます。
さらに、販売スタッフがそうしたコンテンツを踏まえた情報提供をしたり、疑問や不安の解消をおこないながら商談を進めたりすることが営業の効率化、成約率アップにつながる可能性も示唆されます。

ユーザリサーチに基づいたカスタマージャーニーマップ作成ご支援いたします

いかがだったでしょうか。
「自動車の新規購入~車検等のメンテナンス~買い替え」の10年間のジャーニーマップの、ほんの一部をご紹介いたしました。

クイックリサーチでは、ご紹介した以外にも多くの興味深い発見点が満載です。カスタマージャーニーマップとリサーチ結果をあわせた全容を、ぜひご覧ください!

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