OEM導入事例:えそら合同会社(UXコンサル・UXリサーチ支援)

アクセス解析と併用できるPDCAツール


えそら合同会社 喜多様 代表社員 HCD-Net 認定 人間中心設計専門家

「ユーザ中心設計」を取り入れ、深いユーザ理解を礎とするデザイン作りが高く評価されているえそら合同会社は、大手旅行代理店のECサイトから精密測定機器の分析ソフトウェア、はたまた地方の特産品プロモーションまで、ジャンルや設計対象にとらわれることなくその実績を残されています。

えそら様のユーザテスト活用シーン

弊社が取り組んでいるプロジェクトは、「サービスや製品の新規開発」「リニューアル」「リリース後の運用改善」という3つに大きく分類できますが、そのいずれにおいてもユーザテストを取り入れています。主な理由が2つあります。

1つは、デザインチームの中に「ユーザへの共感」を生むためです。弊社では、ユーザを深く理解するために、どのプロジェクトにおいてもユーザとの接点をできるだけ多く持つようにしています。仮にユーザとの接点がなくても、例えばクライアント社内のノウハウをかき集めてデザインに落としこむようなことはできますが、それだけではセールストークを表面的に繰り返すだけのデザインになりかねません。私たちが大切にしているのは、誰かの中で咀嚼され構造化されたノウハウではなく、それが生まれた過程における個々のユーザ体験に対する共感です。それを得るための機会として、ユーザテストを活用しています。

もう1つは、クライアントのコンセンサスを作りやすくするためです。プロジェクトを成功させて、成果を上げたいという思いは皆共通していても、社員一人ひとりが持つお客様像は漠然としていて、必ずしも一致していないことが多く、その状態のままでは重要な方針を決めるにあたってのコンセンサスを得づらいという問題が起こりがちです。机上のユーザ視点ではなく、文字通り目の前にいるユーザの行動を見るという体験は、クライアント側のプロジェクトチームの意識を大きく変えてくれます。

ヒューリスティック調査(専門家評価)との違い

使いどころが違いますが、ヒューリスティック調査(専門家評価)と比較したときに、ユーザテストの利点は2つあります。

1つ目は、一般的な経験則で解決できる基本的な問題だけでなく、サイト固有の改善が難しい問題に切り込むことができるという点です。問題が発生する前後の過程や原因、そのときのユーザ心理を詳細に把握することができるため、具体的な改善案を出しやすくなります。改善策を具体化するデザイナーが共感を持ってデザインできるというのは、実務上、非常に大切です。

2つ目は、ユーザの生の声が持つ力です。専門家としての経験がある程度あれば、経験則から改善案をひねり出すこと自体は難しいことではありません。しかし、重要なのはサイトを運用しているチームがその提案を理解、納得して実行できるかどうかです。作業としての改善ではなく、なぜそれが必要なのかを理解したうえで改善していかなければ、サイト運用において最も重要な「チームの力」につながりません。ユーザの生の声を聞くことによる学習効果は、チームの成長に欠かせないものだと思います。

運用改善プロジェクトでの活用例

とある旅行代理店様のスマートフォンサイトについて、リデザイン後の効果測定と改善提案を行うために、アクセス解析とともにリモート・ユーザテストを活用しました。

この案件の難しかったところは、クライアント様社内の管轄の問題で、リデザインの範囲がサイトのごく一部に限られていたという点です。部署や管轄はユーザにとって何の関係もないわけですが、それらのせいで一貫性のない残念な体験が生まれてしまっているということを、他部署の方にも見てもらえるように、リモート・ユーザテストの対象を、あえて他部署の管轄を含む広い範囲に設定して行いました。

リモート・ユーザテストで得られた結果を分析し、サイトに訪問してから、商品を選び、購入するまでのユーザの体験を通して見たときの問題点を、一人のユーザの体験としてマッピングするような形で整理しました。クライアント様側で、いったん各々の管轄を忘れていただき、「お客様視点で見たときにどこを重点的に改善すべきか」を議論いただけるようなアウトプットになったと思います。

運用の中でリモートユーザテストが重宝する理由とは

運用改善プロジェクトにおいては、アクセス解析とユーザテストの2つをセットでよく使います。これらは問題発見と原因分析という相互に補完する関係にあり、PDCAをうまく回すためにはうまく組み合わせて使うことが大切だと考えています。

一方、コスト面では2つの間には大きな開きがあります。問題発見型のアクセス解析は数十万円で済んだとしても、対面式のユーザテストには数百万円かかることもあり、バランスが良い組み合わせとは言えないのです。ある程度まとまった予算が取れるリニューアルと違って、普段のPDCAは限られた予算内で回していかなければならないケースが大半です。そのような状況下において、予算が足りないから原因分析のためのユーザテストはやらない、ではなくて予算内でできる方法としてリモート形式のユーザテストという選択肢が出てきたことは、とても良いことだと思います。

また、見落とされがちですが、パフォーマンス面での利点もあります。弊社では対面式のユーザテストも得意としているので、正直なところ、リモート形式でやったときの精度に物足りなさを感じることはあります。しかし、PDCAを回す際には、1回のリサーチ精度を100点にするよりも、70点レベルの精度であってもそれを短期間で何回も回せた方が、効果が上がると実感しています。これも、一度で最大限の成果をねらわなければならないリニューアルと、PDCAベースの運用改善の大きな違いです。




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アクセス解析と併用できるPDCAツール
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