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実力があるリサーチ会社10選~調査手法・マーケティングリサーチ事例

「リサーチ」は企業が市場で成功するために重要な要素の1つです。ただリソースの制約や専門知識の不足から、自社でリサーチを行うことが難しく、専門会社に依頼することを検討している方もいるのではないでしょうか。

依頼する以上、自社の課題に寄り添いながら効果的なリサーチを行ってくれる専門会社に依頼したいはず。本記事では、国内で実力のあるリサーチ会社を厳選してご紹介します。また、リサーチの目的や手法、マーケティングリサーチ事例も合わせて解説します。

リサーチ手法の種類(定量調査・定性調査)

「リサーチ」では具体的にどのようなことを行い、どんな効果が得られるのかご存知でしょうか。
リサーチの重要性を理解するために、まずはその手法について整理してみましょう。調査方法は大きく分けて「定量調査」「定性調査」の2種類があります。それぞれの調査方法には、複数のリサーチ手法があるので、順を追ってご紹介します。

定量調査

定量調査は、最終的な調査結果が「数値」で表される調査を指します。人数や規模、割合といった数値で集計・分析され、調査結果が明確であることが特徴です。

例)
「コーヒーは好きですか?」という質問を100人にしたところ、「はい67人/いいえ33人」という結果だった。

定量調査のリサーチ手法

Webアンケート:調査対象者に対してインターネット上でアンケートを配信し、回答してもらいデータを回収する方法

訪問調査:調査員が対象者の自宅や職場などに直接訪問して調査を行い、データを回収する方法

会場調査(CLT):あらかじめ設定した会場に調査対象者を集め、アンケートやインタビューでデータを回収する方法

電話調査:調査員が調査対象者に電話で質問し、口頭での回答を記録してデータを回収する方法

郵送調査:アンケート用紙を対象者に郵送して、回答を記入したら返送してもらい、データを回収する方法

覆面調査(ミステリーショッパー):調査員が一般の利用客に紛れて商品やサービスを体験・評価する調査方法

定性調査

定性調査は、調査対象者がある選択に至った経緯や理由といった数値化できないデータの収集を目的とした調査を指します。調査対象者の生の声を聞くことができるため、市場調査や商品開発、顧客満足度の向上など、マーケティング活動のあらゆる場面で活用されています。

例)
「コーヒーは好きですか?」の回答に対する理由を聞かせてください。
はい:眠気がなくなるから。毎朝飲む習慣があるから。
いいえ:苦味が嫌いだから。飲むと胃が荒れるから。

定性調査のリサーチ手法

デプスインタビュー:インタビュアーが調査対象者に1対1でインタビューを行い、インサイトを得る調査方法

グループインタビュー:インタビュアーの進行のもと、グループ単位で調査対象者にインタビューを行う調査方法

行動観察(エスノグラフィー):調査対象者と一定期間を共にして、調査対象の環境や行動を観察する調査方法

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MROC(エムロック)

上記以外に、インターネットの普及によって生まれた「MROC(Market/Marketing Online Community)」という調査方法もあります。これは、マーケット・マーケティングリサーチを目的として、インターネット上にコミュニティを作ってターゲットとなる消費者を集め、特定の期間(数週間~1年程度)やり取りを観察する手法です。

MROCは、調査対象者同士の双方向のやり取りが行われるため、想定していなかったインサイトが見つかりやすいといったメリットがあります。また従来の調査に比べて準備や集計に費用・時間がかかりません。

国内のリサーチ会社10選

株式会社メンバーズ ポップインサイトカンパニー

株式会社メンバーズ ポップインサイトカンパニー

約20,000件以上のユーザーリサーチ実績があるポップインサイトは、リサーチチームが組織に伴走しながらご支援するので、お客さまの負担を最小限に抑えられます。また、リサーチだけにとどまらず、上流の戦略立案や設計も可能です。幅広い領域での実務経験を武器に、机上の空論でない費用対効果の高い施策提案をおこないます。

また約3,600万人のモニターの中から、お客さまのターゲットに合ったユーザーを探し出すことが可能です。リサーチにおけるニッチなリクルーティングもお任せください。

無料DL|サービス紹介資料

株式会社メンバーズ ポップインサイトカンパニーのサービス資料です。UXリサーチチームが組織に伴走しサービス開発・改善のプロセスにUXリサーチの内製化をご支援します。

株式会社インテージ

株式会社インテージ

インテージは、マーケティングリサーチ/インサイト事業に加えて、マーケティングソリューション事業を展開しています。SRI(全国小売店パネル調査)は6,000店舗、SCI(全国消費者パネル調査)は約5万人から継続的にデータの収集が可能です。国内最大級のデータと卓越した分析力で、海外・国内問わずマーケティング活動をリードしています。

  • 企業情報
  • 本社:東京都千代田区神田練塀町3番地 インテージ秋葉原ビル

  • Webサイト
  • https://www.intage.co.jp/

  • 得意な調査(対応可能な調査)
  • マーケティングリサーチ

  • 実績
  • 業界ポジション:アジア1位
    売上高:31期連続増収
    取引社数:5,000社以上
    取引業界:65以上

株式会社ビデオリサーチ

株式会社ビデオリサーチ

ビデオリサーチは、視聴率をはじめとするメディアデータや消費者の動向がわかるマーケティングデータなどを提供し、企業のマーケティングにおける課題解決のサポートを行っています。30年以上に及ぶ経験と年間100超プロジェクトの運用実績があり、経験豊富なモデレーターも社内外に多数在籍しています。

株式会社マクロミル

株式会社マクロミル

マクロミルは、約3,600万人以上のパネルネットワークを構築しているリサーチ会社です。オンライン・オフラインリサーチのほかにも、デジタルマーケティング、広告配信、生体データ取得、データ活用コンサルティングなど、データ利活用をトータルでサポート。これまでの取引社数は4,000社以上、年間の調査件数も30,000件と豊富な実績があります。

株式会社クロス・マーケティング

株式会社クロス・マーケティング

クロス・マーケティングは、約1,278万人のモニターを有するリサーチ会社です。スムーズなネットリサーチ・各種調査を実現するために、パネルをあらかじめ特定テーマでセグメンテーションしたスペシャリティパネルも用意しています。生活者インサイトの発掘・分析・理解からプロモーション効果測定まで、一気通貫のマーケティング支援が可能です。

株式会社MSS

株式会社MSS

MSSは、ネットリサーチ・インタビューなどの調査手法をベースに、リサーチの企画から設計、分析、実査に加え、商品企画を代表としたマーケティング戦略の支援までサポートしています。株式会社バルクとして1994年に創業してからリサーチ実績が30年を迎え、業界も製造からサービス、公的機関など多岐に渡っています。

  • 企業情報
  • 本社:東京都港区虎ノ門4-1-40 江戸見坂森ビル

  • Webサイト
  • https://mssinc.jp/

  • 得意な調査(対応可能な調査)
  • マーケティングリサーチ

  • 実績
  • プロジェクト実績:3,000件以上
    取引リピート数:85%以上

株式会社アスマーク

株式会社アスマーク

アスマークは、リサーチ業界でモニターパネルの保有数がトップクラスの会社です。調査は自由に組み合わせが可能で、不要な項目を削除しながら目的や予算に応じた調査ができます。ネットリサーチやグループインタビュー、デプスインタビュー、会場調査、ホームユーステストなど、さまざまなマーケティングリサーチ手法を提供しています。

  • 企業情報
  • 本社:東京都渋谷区東1-32-12 渋谷プロパティータワー4F

  • Webサイト
  • https://www.asmarq.co.jp/

  • 得意な調査(対応可能な調査)
  • マーケティングリサーチ・市場調査

  • 実績
  • 年間調査実績:6,600件以上
    取引企業数:1,100社以上
    自社パネル:100万人以上
    提携パネル数:1,800万人以上

インパクトホールディングス株式会社

インパクトホールディングス株式会社

インパクトホールディングスは、お店の売上をアップさせたいといった店舗の悩みや、新商品の認知度・売上を上げたいといったメーカー側の悩みを解決します。覆面調査(ミステリーショッパー)をはじめ、ネットリサーチやLINEリサーチといった定量調査、グループインタビューやデプスインタビューといった定性調査など、多角的な調査方法で問題解決へと導きます。

  • 企業情報
  • 本社:東京都渋谷区渋谷2-12-19 東建インターナショナルビル6F

  • Webサイト
  • https://impact-h.jp/

  • 得意な調査(対応可能な調査)
  • 覆面調査(ミステリーショッパー)、マーケティングリサーチ

  • 実績
  • 年間調査実績:約22万件
    メディアクルー数:約30万人

GMOリサーチ&AI株式会社

GMOリサーチ&AI株式会社

GMOリサーチ&AIは、業界最大級のアンケートモニターを保有し、豊富な属性での絞り込みが可能です。大規模なものからニッチなターゲットに絞り込んだ調査まで、スピーディに対応します。また、世界130か国以上でオンラインでのアンケートやインタビューを実施でき、アンケートの翻訳から回答データの回収まで、ネイティブスタッフがサポートします。

  • 企業情報
  • 本社:東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー 総合受付11階

  • Webサイト
  • https://gmo-research.ai/

  • 得意な調査(対応可能な調査)
  • ネットリサーチ(国内・海外)

  • 実績
  • 国内累計取引企業:700社以上
    年間調査実績:約19万件
    アンケートモニター数:延べ4億人以上

株式会社サーベイリサーチセンター

株式会社サーベイリサーチセンター

サーベイリサーチセンターは、世論調査・市場調査・交通調査をはじめ、あらゆる分野の社会調査を全国規模で実施する会社です。国内15カ所の事務所を設けているため、地方での調査や、事務所同士が連携した全国的な調査ができます。これまでには民間企業だけでなく、官公庁や自治体といった行政にもサービスを実施しています。

リサーチの潮流は、「どっしり1回」から「手軽に複数回」に

これまでのリサーチは、1回あたり数百万のコストをかけ、しっかり企画・設計をして行うサービスが多い状態でした。ところが最近では、そういった「どっしり1回」というリサーチだけでなく、1回あたり数万~数十万程度の小さなコストで、何度も繰り返しリサーチを回す流れが主流になっています。

手軽にリサーチ可能なサービス4選

UXデザイン伴走/内製化支援(UXRO)

ポップインサイトが提供するUXROは、専任UXチーム伴走型の支援サービスです。
企画・設計・分析に時間をかけすぎず、短期間でクイックにリサーチを繰り返す(アジャイルUXリサーチ)ことで、日々の改善やスピードの早い開発サイクルに適したユーザー理解業務を実現します。

UXデザインを効果的かつ効率的に実施したいといったお悩みを持つ企業におすすめのオールインワンサービスです。

UXデザイン伴走/内製化支援(UXRO)

20,000件以上のユーザーリサーチ実績。効率的で効果的なUXリサーチ体制をご支援します。

ミルトーク

マクロミルが提供するミルトークは、企業とモニターが直接やり取りできるプラットフォームです。
掲示板形式でモニターに1つ質問できるサービスと、チャット形式でモニターにオンラインインタビューができるサービスがあり、1回数万または月額20〜30万程度でご利用できます。

Sprint

ジャストシステムが提供するSprintは、1:1のチャットインタビューが手軽にできるサービスです。
5分でモニターとのマッチングを行い、リアルタイムインタビューを30分間実施できます。月額20万~で使い放題です。

uniiリサーチ

プロダクトフォースが提供するuniiリサーチは、「最短当日・従来調査費用の10分の1以下」でさまざまなセルフ型のリサーチができるダイレクトリサーチサービスです。自社でインタビューを行う際、手軽にモニターを選定し実施できます。

マーケティングリサーチ成功事例

アサヒビールのノンアルコール飲料「ドライゼロ」の場合

2010年当時、アサヒビールは「ダブルゼロ」というノンアルコール飲料を発売しましたが、シェアが2%と低迷していました。そこでマーケティングリサーチを実施し、ノンアルコールビールを飲む状況と、新商品のヒントとなる情報を集めました。

従来、ノンアルコールビールは「アルコールが飲みたくても飲めない人(妊婦や運転手など)が利用する」イメージでした。しかし調査をおこなってみると、普段からビールを飲んでいる人が「アルコールを飲まない」という選択肢としてノンアルコールビールを利用していることがわかりました。

また、ノンアルコールビールは「健康」「女性的」といったイメージの商品が多く、「男性的」「ビールに近い」というポジションは空白になっていました。

この結果を受け、同社は「ビールの代替品」を新商品のコンセプトとして打ち出しました。男性がメインとなるビール愛飲者がアルコールを飲めない・飲まないときに手に取る商品として、飲み応えのあるノンアルコールビールが開発されたのです。

この新商品「ドライゼロ」が2012年に発売されると、その年はシェア24%を上回り、2016年は売り上げNo.1を達成しました。

参考:「ドライゼロ」のヒットを導いた王道マーケティングリサーチ(1/2 ページ) – ITmedia ビジネスオンライン

セブン&アイホールディングスの「金の食パン」の場合

セブン&アイホールディングスは、オリジナルの食パンを低価格で販売していましたが、十分な成果を得られておらず、食パンやロールパンといった主食系パンのシェアが著しく低い状況でした。

2012年に専門店の1斤300〜400円の食パンがヒットしたという事実を知り、野村総研の「生活者1万人アンケート調査」を精査したところ、「多少値段が高くとも品質のいいもの、美味しいものが欲しい」というニーズが増加傾向にあることを確認しました。
同社はこのような実体経済の変化動向を把握し、食パンの開発において低価格訴求から価値訴求へと舵を取ったのです。

最初は約200名の消費者を対象に「金の食パン」と既製品の商品を食べ比べてもらい、どちらが美味しいかヒアリングしました。約7割が「金の食パン」のほうが美味しいと答えましたが、この結果に満足せず、同社は売れ行きと価格の妥当性を知るべく、神奈川県のセブンイレブンの店舗でテスト販売を開始しました。

テスト販売の結果、最も売れた店舗では1日に133個も売れ、価格も1斤250円に決定。最後に全国の商品展示場で試食テストを試みたところ、「金の食パン」が1番美味しかったという回答が1番多かったのです。

慎重にマーケティングリサーチを実施したからこそ、「金の食パン」は発売から4カ月で販売個数1,500万個を突破し、セブン&アイホールディングスで屈指のヒット商品となりました。

参考:PB商品「金の食パン」が高くても売れる理由 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

ポップインサイトは、UXリサーチを「継続的」「スピーディ」に実施し、
ビジネスの成長にユーザー視点を反映する体制をつくります。

ポップインサイトは、専任UXチームがお客様の一員となって伴走支援し、ユーザー起点の意思決定に貢献する「UXデザイン伴走/内製化支援(UXRO)」をご提供しています。

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投稿日: 2017/07/26 更新日:
カテゴリ: UX/UIデザイン
タグ: リサーチ会社まとめ, 事例, UXデザイン伴走/内製化支援(UXRO)