115社独自調査!UXリサーチ実態調査2020 第三回:UXリサーチ社内展開の10の工夫

【作成】2020/04/28   【更新】2020/05/11 

ポップインサイトでは2020年2月、UXリサーチ実施の経験者を対象に、所属企業でのUXリサーチの実態アンケート調査を実施しました。

調査には115社118名にご協力いただき、日本のUXリサーチの実態を把握する大きな手がかりを得ることができました。

調査結果からは、UXリサーチ経験者の多くが「UXリサーチの社内理解を得るにはどうすればよいか」「社内のUX体制は今後どのように広げていけるか」という課題感を持っていることも明らかになりました。

本シリーズ記事では調査結果を4回にわたって紹介し、日本のUXリサーチの課題とその解決方法を探っていきます。

第一回:UXリサーチの3つの価値
第二回:UXリサーチを広げるうえでの4つの課題
第三回:UXリサーチ社内展開の10の工夫 ←今回はこちら!
第四回:アンケート結果総まとめ

今回は、UXリサーチに対する社内理解獲得に成功している企業さまの例を中心に、UXリサーチ社内展開の取り組みをご紹介します。

UXリサーチ実態調査2020レポートスライド進呈!

本調査をまとめたスライドをご希望の方に送付しております。どうぞお気軽にお問合せ下さい。


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本調査では、各社でのUXリサーチの社内展開の取り組みや工夫について自由回答でお聞きしました。いただいた回答を分析し、社内UX体制成熟度の4つの段階別に、合計10種類の取り組みに分類しました。

1.「関心醸成期」での取り組み

「関心醸成期」は、社内の「UX」についての知識が乏しく、その重要性が十分認知されていない状況で、まずは関心を持ってもらう働きかけを実施するフェーズです。このフェーズでは、

  • 外部セミナーに参加して社内で情報共有
  • 書籍などでの勉強結果の共有
  • 社内勉強会の開催

  • といった取り組みが実施されていました。

    外部セミナー、書籍の社内プレゼン、社内有識者や外部講師を招いての勉強会などは、「制作側が想定しているユーザ心理」と「実際のユーザ心理」の大きなギャップに気づく有用な機会となります。

    2.「個別案件期」での取り組み

    「個別案件期」は、UXの重要性に対する理解が一定進み、一部の案件でUXリサーチを実施する流れが出来てきたフェーズです。このフェーズでは、

  • プロジェクト計画段階でリサーチ工数を最初から組み込む
  • リサーチ過程になるべく多くの関係者を巻き込む

  • といった取り組みが実施されていました。

    1人でも多くの関係者がまずはUXリサーチを「やってみる」そして「成果を実感する」環境を作る取り組みが効果的と考えられます。

    3.「拡大期」での取り組み

    「拡大期」は、「個別案件期」での成功を踏まえ、UXリサーチをより多くのプロダクトに拡大適用していくフェーズです。このフェーズでは、

  • 成功事例の社内共有
  • 成功事例の外部発信
  • UXリサーチ実施に関する相談対応体制の構築

  • といった取り組みが実施されていました。

    UX向上によるビジネス成果を社内外に発信することで、社内の「UX向上」意識はより高いものとなり、社外からの注目度も上がります。

    また、経験者による相談窓口を設けることで、経験の浅いスタッフでもスムーズにストレスなくUXリサーチを実施できるようになり、UXリサーチ実施体制の底上げを促進することができます。

    4.「仕組み期」での取り組み

    「仕組み期」は、プロダクト開発のプロセスにUXリサーチを完全に組み込み、ビジネス成果促進の指標を抽出する仕組みを構築するフェーズです。このフェーズでは、

  • UXリサーチ結果のKPI化
  • 経営層への報告事項化

  • といった取り組みが実施されていました。

    定期的に顧客アンケートを実施し、定量・定性両面から改善策を策定する「仕組み」を作ることでUXリサーチ実施の効果を最大化することが期待できます。また、成功事例を上層部の意思決定会議で報告する、というプロセスも着目すべき取り組みです。

    このプロセスの重要性については、2019年12月ポップインサイトセミナーにご登壇の米国MozilaグループシニアUXリサーチャーGloria KIm氏も、「UX体制の構築には経営層を味方につけることが大事」と強調しています。

    UX体制構築を大きく前進させるには、経営層を積極的に巻き込むことも非常に重要です。

    まとめ:UX成熟度に合わせた段階的な取り組みがUX体制浸透のカギ

    社内でのUX体制浸透を推進するには、段階的な取り組みが効果的です。

    1. UXリサーチに関心を持ってもらう働きかけフェーズ:外部セミナー、書籍、勉強会の内容を社内共有する
    2. 一部案件にUXリサーチを取り入れるフェーズ:1人でも多くの人にリサーチを経験してもらう
    3. 多くのプロダクトにUXリサーチを取り入れるフェーズ:事例を社内外に発信する・経験者による相談窓口をつくる
    4. ビジネス成果促進の指標にUXリサーチを取り入れるフェーズ:経営層を巻き込む
    5.     
      第四回では、UXリサーチ実施部門やリモートUXリサーチ経験の有無などについてのアンケート結果も大公開いたします!

      第一回:UXリサーチの3つの価値
      第二回:UXリサーチを広げるうえでの4つの課題
      第四回:アンケート結果総まとめ

      ▶米国のリサーチ会社が実施したUXリサーチャー169名へのアンケート結果記事はこちら



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